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雅「やったー！今年も一緒！」
嬉しいような嬉しくないような。
雅「今年もよろしくね？」
和「…うん。」
雅「あれー？嬉しくないの？」
嬉しくはないよ。だって相葉さんが隣の席で授業に集中できた試しがない。
授業中にでけー声でしゃべりかけてくるわ、いつの間にか寝てるわで非効率きわまりない。元気で明るくていいところもあるけど、一緒に授業を受けるとなると、すげー邪魔。
今年もなんとか頑張るか。
覚悟を決めたところで、体育館に移動し入学式が始まった。
こういう退屈な時に考えてしまう。もしも、ここに翔ちゃんがいたらって。同い年だったらって。
同い年だったら、翔ちゃんは俺のことみてくれるのかな？
なんて、アホだな。考えるだけ意味ない。
…そんなことはわかってる。
・
・
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和「終わったー！相葉さん寝てたでしょ。」
雅「あちゃー、バレちゃったかぁー！」
バレるも何も普通に寝てたけどね。
雅「部活見学行こうよー！」
和「…部活。」
雅「そう。」
和「相葉さんはバスケでしょ？」
雅「もちろん！ニノは？」
翔ちゃんって……サッカーだよな。
和「サッカ……バスケ。」
雅「今、サッカーの『カ』まで言ってたけど…。
サッカーやりたいなら、いいと思うよ。」
和「いや、やりたいわけではないから！…見るのが好きなだけ。」
雅「……そっか。じゃあバスケ部見に行こ！」
和「うん！」
部活見学に行ったら、優しそうな先輩たちがむかえてくれてこれからやってけそうだし、相葉さんも入るし、俺もバスケ部に入ることにした。
雅「いいところでよかったね！」
和「だな。」
雅「どっか寄り道してく？」
和「…今日はいいや。帰る。」
雅「そっか、わかった。」
和「えっ？相葉さんいいの？」
いつも相葉さんは、俺が一回断っただけじゃ食い下がらないのに。
雅「いいよ！だって俺が誘った瞬間せつなそうな顔したんだもん。」
せつなそうな顔。
雅「ここ最近そんな顔多いよ。」
翔ちゃんのこと考えたから？
雅「ニヤニヤしてると思ったら、急に死んだ魚の目になったりするし。」
そんな顔してんだ、俺。
雅「…なんか聞いてほしいことあったら言ってよ。いつでも聞くから。
じゃ、バイバイ！」
全力の笑顔で相葉さんは、帰って行った。
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作者名：名香屋 羽衣 | 作成日時：2019年9月28日 17時
