story 2 ページ3
翔「毎日一緒に登校したいって言ったのかずだろ。ほら、早く！！」
翔ちゃんのこういうところが好き。
和「…うん…ありがと。」
素早く着替えて外に出ると、
翔「早く乗れよ。」って、まさかのニケツ。
和「いいよ……やっぱ先行って……」
翔「かずが乗らねぇーと俺も遅刻するんだけど。」
和「…わかった。」
しぶしぶ乗ることにした。
そしたら思ってたより密着して、
ヤバい……心臓が持たない。
そんなことを思っていると、
翔「ふーふん♪ふーふん♪」
翔ちゃんの鼻歌が聞こえてきた。翔ちゃんが昔から聞いてる曲で俺も自然にメロディーを覚えていたから、
俺も翔ちゃんに合わせて歌ってみると、
翔「…かずの声って綺麗だよな。」って。
翔ちゃんは鈍感だ。俺がその一言だけで、顔を赤く染めてるなんてちっとも思ってない。ずるい。
翔「はい、着いた。」
えっ！！もう！？はやっ！
ドキドキしすぎて、意識がどこかにいってたのかもしれない。
和「…ありがと。」
翔「かずが高校入ってそうそう遅刻しなくてよかった。」
翔「帰りは俺部活で遅いから先帰ってて。」
和「…わかった。」
翔「改めて、入学おめでとう。」
和「…うん。」
翔「お祝いは、夜することになってっから。七時にウチ来いよ。」
和「…うん。…ありがと。」
翔「じゃあ、いってくるわ。」
和「いってらっしゃい！！」
顔が熱い。
翔ちゃんが言ったこと一つ一つに喜んだり、舞い上がったりする俺はバカなのかな？へん？そんなのもわからなくなるくらい翔ちゃんに惚れてるなんて、絶対に言えない。
雅「ニーノちゃん！」
和「わぁ！！びっくりした。急に現れんなよ！」
こいつは中学校三年間ずっと同じクラスの相葉雅紀。頭悪いのに何故一緒の高校なのかわからない。まあ、いつも通りミラクルでなんとかなったんだろうけど。
雅「急にじゃないよ！ずっとここにいたよ！ニノちゃんが気づかなかっただけ……って、なんか顔赤くない？」
和「へ？…そんなわけないじゃん。…気のせいだよ、気のせい。」
雅「うーん。気のせいか！」
よかったバカで。
和「ほら、クラス見に行こ！」
雅「行く行く〜！」
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作者名：名香屋 羽衣 | 作成日時：2019年9月28日 17時
