貴方じゃないとだめ。．NS (ページ30)

今日:23 hit、昨日:21 hit、合計:43,625 hit

story 29 ページ30

雅「あぢ～！！！

もう溶けちゃう。」

そう声を発してる彼は、扇風機の前でミルクバーを舐めながら畳にゴロンとしている。

夏休み、終盤の終盤に宿題が終わってないところを押し掛けて申し訳なく思う。

…まあ、畳に寝っころがっているのを見て、そんな気持ちさらさらなくなるのだが。

和「宿題やらなくていいの？」

雅「ニノが来たのになんで宿題すんの？」

貴方間に合わなくなるよ、と思いながらも
相葉さんの優しさを感じる。

和「…宿題、手伝うからさ。

今日一日一緒に居てくんない？」

そう言うと、

相葉さんはクシャっと笑って

雅「もっっっちろん！！

…英語全く手つけてないから、よろピクね☆」

やっぱりいい奴だな…………………………って

和「全く手をつけてない！？？」

雅「うん！！英語って何言ってるかわっかないんだよね！！」

んなニッコニコで言わなくていいだろ。

相葉さんにつられて俺も笑う。

今俺が笑えてるのは相葉さんのおかげ。

やっぱり持つべきものは相葉さんだな。

和「…このゲームやろうよ。」

雅「いいねー！これもやりたーい！

俺、プール行きたいなー！遊園地も行きたいし、動物園だって行きたい！！」

和「俺、一日って言ったんだけど。」

雅「ニノと遊ぶの久しぶりだからテンション上がってるの！

ニノが二週間も俺をほったらかしにするのが悪いんだからね！」

和「…はいはい。今度プールも遊園地も動物園も付き合ってやるから。

今日はゲーム。」

雅「約束だかんね！あっ、後で買い物行かなきゃだね。」

和「買い物、」

雅「うん！！パスタきれてるんだ。」

和「パスタって、もしかしてナポリタン作る気？」

雅「あったり前じゃん！」

和「こんなクソ暑い日のメニューじゃないだろ！」

雅「えー！ナポリタン一択でしょ。」

和「馬鹿だろ！食うのもだけど、作んのが大変だから。」

雅「食べなかったらいいじゃん！」

和「…食うし。」

雅「いらないんでしょ！」

和「…いらないとは言ってない。」

本当にいい奴。

触れてほしくないところは聞いてこないし、何より楽しい。

余計なことを考えなくて済む。

…感謝してるだなんて、絶対言わないけど。

相葉さんのおかげで無事、残りの夏休みは過ごせた。