【銀魂】校 則 違 反【坂田銀八】

ねえ ページ45

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「バラの花束なんか、らしくないね」


「らしくないって何だよ」









みんなからの
追求の声をなんとか逃れ、

いまは銀八の住処の国語準備室。






甘く香るそれの香りを味わいながらそんなこと言うとネクタイを緩めながらそう言う銀八。









「まあ、色々と我慢させたからな。
女が夢見るそういうやつを一度くらいはやってみてもいいかな、とか思ったりしたんですよ。」



「ははは、キュンときたよ」


「思ってなさそうな言い方だな。」





「思ってるよ…」









ほんとに、


やっと、
やっとだよ？



連絡も取らなかったし、
付き合うってなった前よりも話さなくなってちょっかいもかけられなくなった。




ほんとに
付き合ってるのかって
不安になったりもしたし、

甘い誘惑だって何度かあった。






それでも
魔法は解けず、


ついにこの日が来た。









「よく頑張ったと思うよ、お互い。」


「まあなー」




「銀八、」


「ん？」







「卒業したよ」


「あぁ、おめでとう」



「銀八、私もう高校生じゃないよ」


「うん」






「校則とかに縛られないんだよ」


「あぁ」











「キスして？」


「大胆なこって…」


「嫌？」



「んな訳ねえだろ」









チュ、




今度は長く、長く。
いつぶりかの銀八の温もりに、


自然と涙が溢れる。









「なした？」


「嬉しすぎた…」











もっかい、


触れて
角度を変えて何度も何度も。









「こんなんで泣いてたら
お前これからどうなんの？」


「爆発する」



「はは…お前のそういうとこ嫌いじゃないよ」









そう言って銀八は
セーラー服のリボンに手を掛ける。









「…やっぱ、ダメだ。」


「？」



「ここだからって言うのもあるし
やっぱ制服だと、なんかほら犯罪的な、さ。」









しどろもどろにそう言う銀八。









「はは…“校則違反”だね」




「そういう言い方しちゃうのな」

「それにやっぱり友達との時間も大切にとけ。」




「うん、銀八とはこれからはいつでもこういうことできるしね」


「お、積極的〜」








茶化すように言って、
リボンから手を離して


私をくるりと反転させ、
背中を押す。







「いってこい。」



「いってきます！」









バタン、






「校則違反、ね…」








＊

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