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偶然 ページ26









モヤモヤを
抱えたままバイトは終わり、

すっかり暗くなって
疎らな街灯だけを頼りに家へと向かう。







途中で
コンビニで適当に
甘いものを買ってその袋を
ブンブンと振り回しながら歩く。









サァァァ…





河原にさしかかると
水が穏やかに流れる音が聞こえ


目を向けるものの
真っ暗で何も見えない。









「(怖…)」









そんな気持ちを抱くものの
引き込まれるように土手に足を運ぶ。









「おい、」


「わっ!」









夜の草は

湿っていて
ただでさえ滑りそうになるのに


いきなり知った声に声をかけられ
ビクッと肩を揺らすとその反動か、足を滑らす。





ドスン、と
鈍い音がして

袋が私より滑っていった。









「としくん?」


「何やってんだか…」









ほろ苦い香りと共に
彼はやって来て、私を無視してビニール袋を追っていった。









「…ん」


「おわっ!」









袋を拾ってきてくれて
それを私に差し出してくれたけど、


暗いから表情なんて
分からないけど、多分見下したように笑ってるんだろうなと思って、


タバコの
火の灯りに、



魅せられたかのように
としくんの腕を思いっきり引っ張った。


当たり前に
バランスを崩して私に降り掛かってきた。









「あっ、ぶねーな…」


「はは、反射神経いいね」









だけど、

咄嗟に体を捻って
私にぶつからないように


少し横にずれた所にとしくんは倒れた。












「なにしやがんだよ」


「タバコの火消してあげようと思って」









でも、


未だにゆらゆらと
揺れる紫煙の根源である


タバコはとしくんの手の中。









「よく、落とさなかったね」


「草むらで落としたら一大事だからな」


「答えになってないよ」





「そうか?」









あ、


今度は咥えてるからか
火に照らされとしくんの顔が見える。



なに、そんな楽しそうに笑ってんだか。









「ふふ…」


「何笑ってやがる」


「そっちこそ」









ちょーだい→←好きでもないのに、ね



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設定タグ:銀魂 , 3z , 坂田銀八   
作品ジャンル:アニメ
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高坂美月 - 銀八かっこよすぎ!!!すっごく面白かったです!!! (2018年2月6日 23時) (レス) id: c784d663da (このIDを非表示/違反報告)
愛呼(プロフ) - 腐女子さん» そのお言葉すごく嬉しいです!小説書いててよかったと思えます( ; ; ) (2017年12月27日 20時) (レス) id: fcd4de5c94 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - 一生このお話のこと、忘れません! (2017年12月26日 13時) (レス) id: 68d8480e55 (このIDを非表示/違反報告)
腐女子 - なんか、感動しました! (2017年12月26日 13時) (レス) id: 68d8480e55 (このIDを非表示/違反報告)
愛呼(低浮上)(プロフ) - 桜咲美羽さん» のろのろとほんとに申し訳ないです(。-_-。) 優しいお言葉ありがとうございます!!! (2016年7月4日 22時) (レス) id: a0e7a8014a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:杉田.愛呼 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aiko55185/  
作成日時:2015年8月1日 23時

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