【銀魂】校 則 違 反【坂田銀八】

好きでもないのに、ね ページ25

･



「何でも何も
俺も甘いもん好きだし？」


「いや理由になってない。
甘いもんならカプリコでも買って食え」


「いや、カプリコももいけどよ
かわい子ちゃん(笑)が売ってるアイスもいいだろ？」








こいつ、

かわい子ちゃんっていた後
かっこわらいって口で言いやがった。




ぶっ飛ばしたい。








「で、何にすんの」


「えー…と、」









銀八は学校と変わらない、
よっれよれの白衣を着ていて、

なんか、とっても違和感。




どうせ来たのも初めてなんだろうなって思っていたら。









「ロッキーロードとキャラメルリボンのダブルをカップで普通サイズで。」


「…、」


「んだよ、口開けて」









なんか熟れてた。









「むーかつく」


「なんでだよ」








あーだこーだ
言いながらショーケースの中に顔を突っ込んでアイスを取り出してると、


ヴェルジュさんの声が聞こえた。








「なんで、お前…ここに」


「銀八こそ！」








え、知り合い？


てかなんでヴェルジュさんここにいるの。




疑問で頭が埋まり、
様子を伺おうと頭を浮かすと、









言い合いしてるけど、

背の高いスラっとした二人がいて。




銀八は少し困った顔をしてるけど、


ヴェルジュさんはどこか嬉しそう。





そして、

ヴェルジュさんの
細い指が、銀八の白衣の腕に絡み付いてる。


それを銀八は無理に振り払ったりしない。









「(へぇ…意外とお似合い、だったり)」









どうしよう、


私こんなアイスすくいとってる場合じゃないじゃん。








「あ、の…お知り合いですか？」


「あ！ Aちゃん」








あら、


私のこと見えてなかったんだ。




結構勇気出して2人の間に入ったのに。









「私たちは、…えーと」


「もと同級生…
同じ教育学部だったんだよ」


「、…そう、ね。」









なんか、


そんな単純な仲には見えないよ。






あぁ、せっかく
ヴェルジュさんという大人の新しいお友達が出来たと思って嬉しかったのに。


何度もLINEの新しい友達って欄を見て少しニヤけたりしてたのに。







なんで、


私はこんなに嫌味ったらしく
物事を考えてしまうんだろう。



別に好きな人でも、

愛した人でもない銀八の交友関係なんて別に気にしなければいいのに。


二人の嘘なんて受け流せばいいのに、
なんでこんなに執拗に考えてしまうんだろう。







・

偶然→←ちょっとした疎外感

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す