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橋本side
"なに?"
"いつも付き纏ってくる女子、退学なったんだって"
"え、なんで?"
"Aを体育館裏の倉庫に監 禁したから"
頭を鈍器で殴られたような気がした、とはまさにこの事だろう。
昨日、彼女は倉庫にずっと閉じ込められていたんだ。
それを猪狩が見つけた。
Aがこの物語のお姫様なら、猪狩はこの物語の王子様だ。
そんで2人は結ばれる運命にある。
そう思わざる負えなかった。
お姫様は王子様と末永く幸せに暮らしました、昔Aと見ていた絵本の中に出てくる言葉は大抵最後そういう結末で終わっていたから。
だから、もう俺の出る幕はない。
俺は村人にも、月さえもなれなかった。
無力な自分を非難した。
俺は俺が大嫌いになった。
"俺がA先輩を見つけました"
"俺は橋本先輩が嫌いです。
耳が聞こえなくて、いつも先輩に助けてもらってばかりで、先輩が惨めに見えてくるから"
当たり前だ。
俺がAに好意を持っていること猪狩ならわかっているはずだから。
そりゃ、いい気はしない。
自分の彼女が障がい者と、なんて。
"ごめん。もう会わない"
悔しい。
本当は悔しくてたまらない。
Aが幸せならそれ以上に望むものなんて俺には無いのだけれど
やっぱりAの隣は俺がいいって思っちゃうから。
"でも、俺が助けに行った時、先輩最初になんて言ったと思いますか?"
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ハル(プロフ) - 新作、!!!頑張ってください! (2019年8月19日 0時) (レス) id: a070df98c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひまわり | 作成日時:2019年8月19日 0時