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『ここで試合終了のホイッスル！ ２ー０、地区予選初戦！ 激闘を制したのは雷門中です！ 』
喜ぶ松風君と西園君が私の元へと駆け寄ってきた。
「やったね二人共！ 予選突破だよ！ 」
「うんうん！ 向こうに化身使いがいたり、典子ちゃんが試合に出るって聞いた時はどうなるかと思ったけど」
「いやぁ、ごめんね。私もてんやわんやで……」
.
.
「私が試合に！？ 」
「ああ！ 」
「ああじゃねぇ。何を考えている」
「わっとと」
愕然とする私の襟根っこを掴み後ろへと引っ張る剣城。
「コイツを出すくらいなら俺を試合に出せ」
「えっ、ちょっと！ 羨ましいからってそれはあんまりじゃない？ 」
剣城はキッと眉間に皺を寄せて私を睨んだ。負けじと彼の押し退けて円堂さんと向き合う。
「剣城は
「……ッ！ 本当に分かってないんだな」
「良かったじゃん剣城！ 」
「黙ってろ！ ……フィフスセクターの勝敗指示は絶対だ。そして反田は確実にその指示を反故にする。アンタ、首が飛ぶぞ」
「そうだな、その時はその時さ。反田、音無先生からユニフォームを受け取って着替えて来い」
「はい！！ 」
「チッ！ おい、反田！！ 」
剣城の静止を振り払い慌ただしく部屋から出ると、外で待機していたらしい音無先生からユニフォームを受け取る。こんな事もあろうかとスパイクやら脛当てやらを持ってきておいてよかった。
「反田さん！ 」
「うわッびっくりした」
いつの間にやら松風君が並走している。
「そっち逆だよ！ 女子トイレで着替えるんでしょ！？ 」
「アッ！ 」
「あと剣城が追ってきてるから、もっと速く走って！ 」
「えええホントだ！？ 来ないで、もー！ 剣城君のえっち！ 」
.
.
試合前のひと騒動を思い出し、私と松風君は苦笑いを浮かべる。
「松風君と一緒に女子トイレへ逃げ込んだのは、色んな意味でスリリングだったね」
「え゛っ！ 」──松風君が呻き声をあげた。
「あ、ごめ」
「天馬女子トイレ入ったの！？ 」
「は、入ってないよ！ 」
……申し訳ない、松風君……。
トイレ内に先客がいなかったのだけは幸いだった。
「何を騒いでいるんだ」
三人でワーワーと騒いでいると、怪訝な顔をした神童さんと三国さん様子を見に来た。
「トイレなら今のうちに行ってこい」
「いや、大丈夫です」
「そうか？ 」
三国さんの気遣いに、ぎこちなく答える松風君を見て私と西園君は肩を震わせる。
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やに(プロフ) - 杳覇さん» くらちゃんコメントありがとうございます(^^) 頑張りますー！ あと早速誤字やらかしているので、読み直し徹底して行きたいと思います恥 (2021年7月12日 10時) (
レス) id: 73f24c4202 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - よっしゃ新作きたーー！！！ あああ一話目から面白そう……！！ え、え、めっちゃ楽しみです……！！ 更新待ってます！！ あとその、「急な転向」って「急な転校」ではないでしょうか……！ (2021年7月12日 10時) (レス) id: 7468c0248e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やに | 作成日時：2021年7月12日 10時
