あの日から4年後の帰り道 ページ33
藤「A〜〜〜〜〜〜。んふふ。」
桐「ジュンジュンもぉ、一緒に飲も？」
中「これ以上飲んでどうすんねん。そろそろやめとき。」
桐「一杯くらい飲んでくれてもええやんかぁ…。ジュンジュンけち(泣。」
完全なるカオス状態
淳太くんは困った顔しながらも、結局はグラスにお酒注がれてるし
私の隣では黙ったまま目をトローンとさせた流星が私の小指をキュッとつまんだまま、無言で2人を見てる
カオスだ
それから10分後、男3人組を急かして(もちろん淳太くんが)お会計を済ましたあと
なんとか先輩2人の住所を聞き出して、同じタクシーに2人を乗せた
桐「じゃあな！また明日！」
中「家…まだ？眠い。」
ツッコミどころ満載の2人がタクシーに乗せられ嵐のように去っていくのを見送って、半分しか目が開いてない流星をあるかせる
『ほら、頑張って歩いて。』
いくらモデル体型であっても、成人男性の全体重がかかると足元がふらつく
藤「………A〜。」
喉の奥から転がってくるような低音が耳元で囁かれる
『何？』
藤「…ん………んふふ。」
『何もないんかい。』
呟いた声は、静寂に混じり夜空へと消えて行く
藤「…結婚せえへん？」
『はぇ？』
思わず立ち止まって彼の方を向くと同時に、私にかけられていた体重はゼロに等しくなり
悪戯っ子のように口角を上げて微笑む彼と目があった
『…酔ってるんじゃなかったの？』
藤「…少しはな…。あの居酒屋の空気感に酔った。」
自嘲するようにヘラッと笑って、私の前に立つ彼
さっきまでは無かった真剣な表情に、緊張の色が見えた
月の光がささやかに彼の顔をかたどる
藤「…こんなタイミングやけど、俺が幸せにしたい。誰よりも、…もちろんシゲよりも。
A、俺と結婚してくれませんか。」
今まで、好きという2文字以上の言葉を発していなかった彼からの告白
冷たかった耳が熱くなる。目頭が熱くなったと思ったら、涙が頬を伝って、声がつっかえて上手い言葉が出ない
首をぶんぶんと縦に振ると、優しく笑いながら細く男らしい手が私の涙を拭う
藤「…ごめんな。泣かせるつもりや無かったんやけど。一生大切にするから。約束する。」
いつかの時みたいに彼の匂いに包まれた
微かに香る冬の匂い
シゲとの別れから4回目の冬の日だった
更新遅くなってしまい申し訳ないです。
これからゆっくりではありますが更新したいと思います。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1774人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
shihok0712(プロフ) - 気が付いたら涙がら流れてました。目に見えて、普通に会話し合える背後霊なら、一緒に居て楽しいやろなぁ。唯一亡くなる前に通り魔から庇うしげちゃん、男気半端ないですね！ (8月20日 20時) (
レス) @page37 id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
千歳あめ - はじめまして！この作品読んでボロ泣きしました。いい話過ぎます……！ (2023年3月26日 22時) (レス) @page35 id: a0f783b703 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - とても面白かったので続編待ってます!勉強も更新も頑張ってください。 (2019年12月8日 6時) (レス) id: 2aef7cd3bd (このIDを非表示/違反報告)
おず(プロフ) - 続き、嬉しいです待ってました！楽しみにしてますね (2019年11月9日 15時) (レス) id: bc6c17b8f8 (このIDを非表示/違反報告)
bbjaniyokoyuzu(プロフ) - 涙止まりませんでした！！！続きお待ちしてます!!!!!!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: c52be9df5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柚菜 | 作成日時：2018年1月22日 20時
