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桐「ごめ…ちょっとトイレ。」
と照史くんが席を立ってから、30分弱
中「…潰れてる可能性大やな。」
苦笑しながら淳太くんが言うと
藤「じゃあちょっと見てくるわ。」
そういってトイレに向かう流星の足取りも少しふらついていて、机に目を向けると結構な量を飲んだことに今更気付く
中「…という事で、なぁA。」
『ん？何？』
2人で向き合うようにして座っているから顔を上げれば当然のように目が合った
中「もう、思い出に変えられたか？あのうるさい5歳児は。」
彼もほろ酔い状態なんだろう、くいっとグラスに残っていたビールを飲みほしてニヤニヤしながら聞いてきた
『そっか、淳太くんにもウザ絡み仕掛けてたもんね。』
中「ほんまに大変やったわ。俺の背後霊かっていうくらい。」
で、変えられたん？と質問を繰り返しながら首をコテっと傾ける淳太くん
『…うん。もう全部思い出に変えられたよ。全部流星のおかげ。』
中「じゃあ、またあの頃に戻りたいとか言わん？」
『んー。戻って見たい気もするけど、いつかシゲと会った時はあの頃以上に幸せなところを見せつけるって約束したから、言わない。』
刹那の沈黙で包まれる私達
そっか。Aらしいな。と少しホッとしたように呟いた淳太くんは、カバンから茶封筒を取り出した
中「これな、ずっと渡したいって思っててん。でも渡したらAが苦しむかな思って、渡せへんかった。今ならもう大丈夫そうや。」
一見変わった所のない普通の封筒でもその中には大学の青春全てが詰まっていて
『これ…、すごいみんな映ってる。』
キャンプのバーベキューの時にのんちゃんが撮った写真がいくつも
みんな今より若くてあどけない顔で屈託の笑顔を見せている
もちろん背後霊のみんなも弾けた笑顔で映っていた
中「俺への望からのプレゼントの写真。Aが渡してくれたやろ。」
思い出を振り返るように写真を見ていくと、最後の写真で手が止まった
私とシゲのツーショット写真
カメラ目線ではないからのんちゃんの隠し撮りであろうその写真の中で、笑っている私と、それを悪戯っ子のような笑みで見つめる大好きだった人
忘れもしない青春の思い出
『ありがとう。淳太くん。』
茶封筒に戻して全ての写真を手帳に挟む
中「俺はなんもしてへんよ。望が撮ったものやし。」
彼はそう言って優雅にフッと微笑んだ
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shihok0712(プロフ) - 気が付いたら涙がら流れてました。目に見えて、普通に会話し合える背後霊なら、一緒に居て楽しいやろなぁ。唯一亡くなる前に通り魔から庇うしげちゃん、男気半端ないですね！ (8月20日 20時) (
レス) @page37 id: ebf12df227 (このIDを非表示/違反報告)
千歳あめ - はじめまして！この作品読んでボロ泣きしました。いい話過ぎます……！ (2023年3月26日 22時) (レス) @page35 id: a0f783b703 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか。(プロフ) - とても面白かったので続編待ってます!勉強も更新も頑張ってください。 (2019年12月8日 6時) (レス) id: 2aef7cd3bd (このIDを非表示/違反報告)
おず(プロフ) - 続き、嬉しいです待ってました！楽しみにしてますね (2019年11月9日 15時) (レス) id: bc6c17b8f8 (このIDを非表示/違反報告)
bbjaniyokoyuzu(プロフ) - 涙止まりませんでした！！！続きお待ちしてます!!!!!!! (2019年5月7日 20時) (レス) id: c52be9df5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚菜 | 作成日時：2018年1月22日 20時
