【ハイキュー！！】高校で初めて話した彼女はどこか俺に似ていた。【及川徹】

similar 16　及川side ページ17

はぁ〜、今日は部活できなかったし全然疲れてないや。

ていうか体力有り余ってる。

そう思いながら昼食を食べ終えた俺はベッドに寝っ転がりボールで遊ぶ。

そして一つのことを考える。


『上折A』


岩ちゃんと一緒にいた子。

背は高めで顔は整っていた。そして吹奏楽部らしい。

中学も同じ。

うーん、中学も同じで高校も同じでしかも岩ちゃんと仲良かったら覚えていそうだけどな。

上折A、上折A……。

どれだけ思い出そうとしても思い出せないので一階に下りて母に訊いてみた。


「ねぇねぇ上折Aっていう子知ってる？」


すると母は少し考え込んでから


「……あっ確か徹の学年で美人だって噂されていた気がするんだけど。

それと中学の時吹奏楽部の部長っていうのもきいたことがあるわね」


といった。

美人、ねぇ。

その言葉を聞いて思い出したような思い出せないような変な感覚になる。

ていうか何でしってるんだろ。


「そう、ありがと」


そういってまた二階へと階段を上る。

そして中学のことを思いだす。


「……！」


思い出した。

なんか使っていない教室で一人の知らない男子にある女の子が告白されてたの見たことがある。

廊下を通っていたら声が聞こえちゃって、

ドアの所にある小さい透明の窓みたいなところからばれないように見ていたんだった。

確かその女の子の風貌は上折の物とよく似ていた。というか全く同じだった。

その時確か断ってたけど相手が全然あきらめなくて俺入ろうかな、と思ったんだけど

なんか上折がちょうど鳩尾らへんに拳を入れて

それで相手が苦しんでそのままでてっちゃったから入るタイミングがつかめなかったんだよね。

強いなぁ、ってその時思ったけど今から考えてみれば中1の時だったし

男子の方は結構インドアな感じの人だったから

その男子をそう言う風に苦しめさせるのは普通に誰でもできる。

と、おもう。確信はない。


明日から、いや明日は入学式だから明後日かな。

明後日から上折隣だからなんか面白くなりそう。

岩ちゃん前だし。

ていうか早く部活やりたい。

そうだ。ランニングしてこようかな。

俺はそう思い立ち着替えて家を出た。

similar 17→←similar 15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す