solitude 7 ページ9
◇◆◇
俺は木兎さんに呼ばれボールを持って体育館の中に入ると同時にため息をひとつつく。
なんか勢いで話しかけてしまったが変ではなかっただろうか。
でもなんか話せてとてもうれしかった。
『別に、そう言うわけではないんです……』
あの綺麗な澄んだ声が耳に残っている。
また、話せるだろうか。またあの声を聞けるだろうか。
聞けるだろうか、じゃなくて聞くのだ。話すのだ。
……ってな恥ずかしいこ思ってんだろう。
顔がカァーッと熱くなるのを感じる。
好きでもない奴と話せてうれしいとかまた話したいとか気持ち悪いな、と思う。
顔の熱早くひけ。
でないとなんかからかわれそうな気がする。
「赤葦ー、顔赤いぞ。大丈夫か〜？」
とおもっていたら木兎さんに案の定言われた。
「なんでもないです。早くしないと時間、なくなりますよ」
そうやってしれっと答えると同時に話を別の方向へと持っていく。
なんというか慣れてきた。
「あっ、それは不味いな！はやくやろーぜ！」
木兎さんは俺がそう言うといそいでボールを持ってスパイクを壁に打ち始めた。
いつも思うんだけどこの人、心配になる。
まっすぐすぎて将来なんかオレオレ詐欺とかにひっかかりそうだ。
とりあえずそれは置いといていまはバレーを早くやらないと。
夏の大会までにやっておかなきゃいけないことがまだたくさんある。
それと木兎さんや木葉さんが俺を急かしている。
「赤葦ー、早く来い。はじめるぞ！！」
「はい」
俺のそう返事をした声と木兎さんが撃ったスパイクの音が重なって体育館に響いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桔梗(プロフ) - 祐さん» 赤葦君、かっこいいですよね＾＾おお、初めての彼氏さんと一緒だったのですか！確かにそれは運命的な物を感じますね！ (2015年10月28日 16時) (
レス) id: 80bdf78a46 (このIDを非表示/違反報告)
祐 - 赤葦くん大好き！ なんと、初めての彼氏だった人が、赤葦くんと、同じ誕生日だったんです！ある意味運命。 (2015年10月27日 20時) (レス) id: 59470c20cb (このIDを非表示/違反報告)
桔梗*無気力団(プロフ) - すとろべりーさん» ありがとうございます!!赤葦さんのキャラがちょっと不安で(笑)そう言っていただけてとても嬉しいです＾＾読んでいただきありがとうございましたっ! (2015年2月23日 23時) (レス) id: 647d957ad5 (このIDを非表示/違反報告)
すとろべりー - すっごくよかったです！！赤葦さん、めっちゃかっこよかったです（≧∇≦） (2015年2月23日 23時) (レス) id: 7559dac98f (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 猫パンチさん» 感想ありがとうございます。面白く思っていただけたなら何よりです＾＾更新頑張ります＾＾ (2014年12月29日 20時) (レス) id: 647d957ad5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
