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視線を目黒くんに戻し、声をかける。
彼は起き上がってはいるものの、首はがっくりと項垂れている。
「目黒くん?帰るよ?」
「…」
「もうみんな帰っちゃったよ?」
「…」
「タクシー呼んでくるから」
話しかけても返答がない目黒くん。
お店を出てタクシーをつかまえるため、席を立とうとテーブルに手をついた。
その手と目黒くんの手が重なる。
その事にびっくりして目黒くんの方をみると、いつの間にかまたテーブルに突っ伏したまま顔だけこちらに向ける目黒くんと目が合った。
「行かないでください」
「何言ってるの?」
「こうやって酔ったフリして先輩と2人きりなろうとする俺ってずるいですか?」
彼の目が少しだけ潤んでいる。
それはお酒せいなのか、違うのかはわからない。
「目黒くん?」
「今日、俺の歓迎会なのに先輩、全然俺のところに来てくれなかった。
寂しかったです。」
だるそうに起き上がると飲みかけのグラスに口をつけた。
それと同時に離された手。
「なーんて、なんでもないです。
忘れてください。」
目黒くんはすっと立ち上がって自分と私の荷物を持つと「行きますよ」といつもの調子に戻っていた。
さっきの甘えた声、寂しそうな顔…
目黒くんってこんなことするんだ…
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神八爽蘭(プロフ) - りんごさん» りんごさまコメントありがとうございます。喜んでもらえて嬉しいです!誰オチの作品でも楽しんでいただけるよう頑張って考えますので楽しみにしていてくださいね! (2020年11月30日 17時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - え?!全員分のオチを考えていただけるなんて嬉しすぎます…!ありがとうございます!!更新楽しみにしています! (2020年11月29日 22時) (レス) id: 1af05a18e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神八爽蘭 | 作成日時:2020年11月16日 20時