4 横山SIDE ページ4
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○○カフェは、会社から少しだけ離れたとこにある。
そこやったらあんまり社内の人間も通らんし、大丈夫やろ。
俺はメモを読むと直ぐにデスクの引き出しの中にファイルをしまった。
昼休み、同僚に断りを入れて、指定されたカフェに行くとAがPC開いて作業してるとこやった。
｢あ、来た来た。
座ってー？｣
俺の姿を確認するとテーブルに置かれた資料をささっとまとめた。
俺はAの向かいに座る。
｢で、なんすか｣
｢今は2人なんやから敬語はなし。
何食べる？｣
そう言いながらメニューを手渡された。
｢Aはもう頼んだん？｣
｢コーヒーだけ。
裕と同じのでいいよ｣
メニュー見ずにそう答えるから、俺が何が好きか把握しきってるんやなって思った。
一通りメニューを見て、俺はソーセージの着いたサンドイッチを2つとコーヒーを注文した。
｢裕、ほんとソーセージ好きだよね。｣
ふふっと笑ってAはコーヒーを飲んだ。
ええやんか。
好きなもんは好きや。
しばらくしてサンドイッチが運ばれてきた。
写真で見るよりうまそうやん。
昼休みもそん何長くないからゆっくりもしてられへん。
そんな中Aはのんびりまだコーヒーを飲んどる。
｢今日の晩御飯何がいい？｣
しかもランチしとるのに夕飯のことなんか聞いてくる。
というか作ってくれるてことやろか…
｢なんでもええよ｣
傍から見れば同棲しとるカップルに見られるんやろうか。
｢そっか、そしたら裕の好きな物にする。｣
そう言ってサンドイッチをほうばるA。
｢あと…｣
｢なんや？｣
｢裕って意外とモテるんやね。
今朝すれ違った女の子達が裕のこと噂しとったよ。｣
にやにやしながら俺の反応を楽しんどる。
ほんま悪いヤツやわ。
そんなAを横目に時計を見るともうすぐ13時や。
｢そろそろ戻らな。
午後一会議やねん。｣
｢ランチ付き合ってくれてありがとう。｣
俺は伝票を手に取り先に店を出た。
帰り際Aに伝票取られそうになったけどそこは阻止した。
俺やってちゃんと稼いどるし、格好つけさせろや。
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作者名：神八爽蘭
| 作成日時：2020年5月19日 8時
