エイトが幼なじみだったら(横山くんの場合) (ページ28)

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28 横山SIDE ページ28

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そこまで考えた時、Aの顔が浮かんだ。

なんでや…

別にAは関係ないのに。

｢今日はありがとうございました｣

それから3時間くらいしてから、俺たちは店を出た。

酒で火照った顔に夜風が気持ちいい。

｢こちらこそ。
気をつけて帰り？｣

思っていたより酔ってるかもしれへん。

キラキラした飲み屋街、俺は駅に向かって歩き出した。

茉莉香ちゃんと別れたあと、俺はAへの言い訳を考えていた。

どうせ酒臭いとか言われてしつこく聞いてくるんやろ。

寝ててくれると助かるけど…

｢ただいまー｣

一応小声で挨拶をする。

足音もなるべく立てないようにリビングへ行くと、テーブルに突っ伏してAが寝とった。

｢A、そんなとこで寝とったら風邪ひくで｣

Aの肩を揺らし起こす。

｢ん～｣

と少し唸って目を開けたA。

｢あ、裕おかえり。｣

俺を見て安心したようにふにゃっと笑う。

｢ちゃんと寝な。｣

｢んーおやすみ｣

欠伸をしながらAは寝室へと歩いていった。

何も突っ込まれなかったことに安堵して俺はAが座っていた椅子に腰を下ろした。