えっと彼氏いますが。【part2】

火曜日13時36分 ページ8

清水「片付けはあたしたちがやるから、行ってきて？」



貴方「いや、大丈夫ですよー？」



谷地「い、今しか話せないことを話してきてくださいっ！」


二人はあたしの背中を押して「行ってらっしゃい」っと笑って送り出してくれる




貴方「ありがとうございます‥二人とも」




あたしは二人に背を向けて堅治を探す



人気のない日差しがいいところにいた




貴方「堅治」



二口「A」




堅治に近づく



貴方「えっと…なに？話って」



二口「昨日のこと…怒ってるよな」



貴方「んー…ショックだったかなー‥」




ジワッと出てくる感情が溢れないように笑ってごまかす。



あたしたちの間の距離は近づくこともなく、離れることもない。



貴方「ど、して…舞ちゃんに隠してるの」




二口「あいつは知らない…」




黙りこくった堅治にこれ以上何も言えなくて


でも…少しだけわかったこと。



貴方「舞ちゃんに…………告白されたんでしょ。
告白されるたびにっ…キスしてって言われたんでしょ？」



そうじゃないといやだ。



浮気じゃなくて‥思いやりなら…許せるかなって思ったけど




貴方「答えてよっ…」



二口「そうだよって言って…お前はどう思う？」



あたしの目も堅治の目もきっと歪んでる。




貴方「そんなの嫌に決まってるじゃんっ…」



二口「じゃぁお前のキスする癖、俺がどう思ってると思う？」



あたしが歪ませたと同然。



二口「縁下くんと仲いい上に‥そういうこと平然とされて、俺も嫌なんだよっ…」



あたしが悪いんだよ。



舞ちゃんと堅治がキスしてたことを悲しむのは間違ってた。



堅治はそんな思いを今までしてきたんだ。



っ…ｽﾞｷ、



頭が痛くなる。




今まで考えてきたことが一気に押し寄せてきて分からなくなる



物静かな空間なのに何かに迫られてるような圧迫感



二口「A？」




額に



身体に汗をかく



夏なのに寒いあの感覚がまたくる




貴方「ごめっ…」





青根くんを巻き込んだこと


力を巻き込んだことが





貴方「終わりに………しよ」





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