8 ページ10
.
遠くの方から絶叫が聞こえてきたと思ったら、すごいスピードでどんどん近づいてくる黒い影。
?「げんたろお!今日泊めてください!!あと、飯も恵んで下さい!お願いします!!!」
そしてそれは、夢野先生の足元にスライディング土下座をかました。
というか、この人…あれじゃん。サイコロのギャンブラーの…お金持ちそうな名前の人。
幻太郎「帝統…またですか。仕方ないですね。」
そうだ、ダイス君だ。
帝統「まっじで!!ありがとうございます!!」
幻太郎「嘘ですよ。お引き取りくださいませ。」
帝統「んだよ!!そこをなんとか!この通り!!」
なんだか見てるこっちが可哀想になるくらいの綺麗な土下座だ。
幻太郎「イヤですっ」
夢野先生がそう語尾にハートがつきそうな感じで言えば、
帝統「ちぇ…じゃあ」
諦めるのか…
帝統「お前でいいや!今日泊めてください!!あと飯も!!」
A「うわっ」
と思ったら突然こちらを向いて土下座。
いや、なぜ。初対面で図々しすぎるだろこの人。
A「いや、それはちょっと」
あまりの必死さに若干引き気味で言う。
帝統「せめて飯だけでも!!」
幻太郎「ちょっと、帝統、やめなさい」
さすがに見かねた夢野先生が止めてくれたが、飯と言われて思い出す。
A「あ、そういえば…」
今日お弁当持ってきてはいたけど、午後休講になったからって結局食べてないんだった。
そんなお腹空いてないし、そのまま晩御飯にしようかと思ったけど…
A「これでいいならどうぞ」
そう言って地面に正座している彼の前にお弁当差し出した。
帝統「くれるのか!?」
A「足りないかもですけど」
帝統「ありがてぇ!!」
幻太郎「いいんですか?本当に」
A「お腹空いてないし大丈夫ですよ」
そう答えたら何だか釈然としないような顔をされた。
帝統「うめーっ!!」
私のお弁当を食べてうまいと連呼する彼。
正直悪い気はしない。
幻太郎「貴女料理なんて出来たんですね」
お弁当を覗きこみながらしみじみと言う。
A「失礼ですね、節約の為に自炊してるのでそれなりにできますよ」
帝統「アンタも金ねぇのか?一緒だな!」
そんなキラキラした顔でそんな事言われても…
というか、貴方よりは絶対お金あるし、一緒にされるのは複雑ではある。
そしてもう食べ終わったようで、「ごちそーさま!うまかった!」とこれまたいい笑顔で空のお弁当箱を渡された。
A「お粗末さまです」
.
976人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はりそん(プロフ) - オタクさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!こちらこそありがとうございます!!! (6月19日 8時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
オタク - すごくいいお話だったので一気読みしてしまいました!こんなに素敵な作品を作ってくださって本当にありがとうございます!! (6月19日 1時) (レス) id: 7a68ba3320 (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - マイケル磯田さん» コメントありがとうございます!最高なんて言って頂けて私も最高です!すごく嬉しいです!ありがとうございます! (2022年4月22日 0時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
マイケル磯田 - ふと、推しの夢小説って読んだことないな…と思い主様の作品を拝見させていただきました!あの…最高でした(語彙力)世界で1番幻太郎のことが大好きで、物語の中の彼が可愛すぎて、悶絶しながら読ませていただきました(笑)幻太郎の新たな一面も見れて楽しかったです! (2022年4月12日 7時) (レス) id: a8e885080b (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - 花奏さん» コメントありがとうございます!ひぇ、、、そう言って頂けてこちらも胸いっぱいです……!ありがとうございます!!!! (2021年11月17日 2時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はりそん | 作成日時:2018年9月6日 2時