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乱数「サイン会、大成功だったね!」
今、小生は乱数の事務所におり、隣のソファーでは小汚ないギャンブラーが爆睡中。
どこでそんなことを聞いたのかは知らないが、乱数は飴を舐めながらいつもの高い声でそんなことを言った。
実際それは大盛況で、相乗効果としてポッセの知名度も上がったのは事実であるが。
幻太郎「えぇ、様々な"オネーサン"がいらっしゃいましたよ。」
乱数「えー!いいないいなぁ!僕もサイン会とかやろっかなー!」
幻太郎「乱数の場合は握手会の方がいいのでは?
小生が大きなホールを貸し切ってあげましょう」
乱数「えー!ほんとー?!ありがとっ幻太郎!」
幻太郎「もちろん嘘ですけど」
乱数「えー…もぅ!嘘はめっだよ!
あっ!そうだ、幻太郎明日の夜暇?」
幻太郎「すみません、明日から一週間程海外に行く予定でして」
乱数「そっかー!
でね、明日の夜にシブヤの駅前でフリースタイルやろっかなーって思うんだけどどうかな?」
相変わらず人の話を聞かない奴だ。もちろん海外だなんて嘘なのだけれど。
幻太郎「いいんじゃないですか、頑張って下さいまし」
乱数「だーかーらー幻太郎も帝統もやるんだってば!
これはもうけってーじこーだよ!!明日の夜に僕の事務所集合ね!」
そして次の日の夜。
シブヤの駅前でフリースタイルをしていた若人達と交代で、人だかりの中心にいけば見たことのある顔と目があった。
あぁ、彼女はあの時の。
ここにいるということはラップが好きなのだろうか?
フリースタイルは大盛り上がりで、惜しまれながらも解散。
小生達も家に帰ることとなったが、それぞれ囲まれて帰りたくても帰れなかったので、こっそり抜け出してきた。
後々乱数あたりにどやされるだろうが、早く家に帰りたかったのだ。
家に向かう道の先には二人の女性。
おそらくさっきまで駅前にいたのだろう、一人が興奮しながら感想を述べている。見つかったら面倒だな。そう思い一定の距離を保った。
しかし、相槌を打っていたもう一人に見覚えがあり、友人と別れたところで近づいてみた。
女性「…楽しかった…かも」
するとそんな声が聞こえてきて、少しだけ俺の視界が色づいたような気がした。
幻太郎「家、この辺なんですか?」
形容しがたい感情が落ち着かなくてつい話しかけてみれば案の定驚く彼女。
この普通な反応が不思議と好ましく思えた。
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はりそん(プロフ) - オタクさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!こちらこそありがとうございます!!! (6月19日 8時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
オタク - すごくいいお話だったので一気読みしてしまいました!こんなに素敵な作品を作ってくださって本当にありがとうございます!! (6月19日 1時) (レス) id: 7a68ba3320 (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - マイケル磯田さん» コメントありがとうございます!最高なんて言って頂けて私も最高です!すごく嬉しいです!ありがとうございます! (2022年4月22日 0時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
マイケル磯田 - ふと、推しの夢小説って読んだことないな…と思い主様の作品を拝見させていただきました!あの…最高でした(語彙力)世界で1番幻太郎のことが大好きで、物語の中の彼が可愛すぎて、悶絶しながら読ませていただきました(笑)幻太郎の新たな一面も見れて楽しかったです! (2022年4月12日 7時) (レス) id: a8e885080b (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - 花奏さん» コメントありがとうございます!ひぇ、、、そう言って頂けてこちらも胸いっぱいです……!ありがとうございます!!!! (2021年11月17日 2時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はりそん | 作成日時:2018年9月6日 2時