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走っていく乱数に続こうと足を踏み出したら、
A「っ!」
袖をクイッと引っ張られて、振り向くと拗ねたような初めて見る表情の夢野先生。
幻太郎「…貴女は、小生の…恋人でしょう…」
A「…え」
幻太郎「帝統」
A「帝統?」
なぜ今帝統?
幻太郎「仲良いみたいですね」
A「?…夢野先生も仲良いですよね」
帝統と仲良いかと言われればたしかに仲は良いが、最近はずっと夢野先生の話をしている。
私はご飯を与えて、その代わり帝統には話を聞いてもらっているというwinwinな関係。
それに夢野先生の方がよっぽど帝統と仲が良い。
幻太郎「乱数も」
A「?はい。」
さっきから何が言いたいんだろう…
そう思いながらふと、先ほどすれ違い様に言われた乱数の言葉を思い出す。
乱数『さっきの続き…幻太郎って意外と嫉妬深いんだよっ』
「…貴女は、小生の…恋人でしょう…」
……もしかして、やきもち?
A「…あの、違ったらすみません。
もしかして、やきもちですか?」
幻太郎「っ!…別に、そういうわけでは…」
そう言いながらも顔が少し赤くなっている気が…
嬉しい…顔がにやける。
A「…嬉しいです。私ばっかりが好きなんだと思っていたので」
幻太郎「…小生が思っている以上に…俺は、貴女のことが好きなようです。」
A「…っ!う、嘘…?」
幻太郎「嘘なものですか。これは小生の本心ですよ。」
自惚れてもいいかな、本当に本心だって。
素直な夢野先生、心臓に悪すぎる…
幻太郎「小生だって、自分ばかりが好きなのではないかと不安になることもあります」
A「でも、たぶん私の方が夢野先生のこと好きですよ」
幻太郎「ははっ俺の方が好きだよ。」
顔が熱い…意地はった自分が馬鹿だった。もう一生分照れたんじゃないかな…。
A「も、もうやめて下さい!素直にならないで…いつもみたいに嘘ついて下さいよ…」
幻太郎「おや、貴女嘘つくと怒るじゃないですか。
初めて会った時だって怒っていましたよね。」
A「あ、あれは怒って当然ですよ!
それにあの時は、こんな気持ちになるなんて思ってもいなかったし…」
幻太郎「それは小生も同じですね。こんなに好きになるなんて。」
…さっきまでの悩みが嘘のように紡がれる「好き」という言葉。
A「もう黙って…キャパオーバーです!」
幻太郎「可愛いですねぇ」
A「むり…」
もう顔を手で覆うしかなかった。
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はりそん(プロフ) - オタクさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!こちらこそありがとうございます!!! (6月19日 8時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
オタク - すごくいいお話だったので一気読みしてしまいました!こんなに素敵な作品を作ってくださって本当にありがとうございます!! (6月19日 1時) (レス) id: 7a68ba3320 (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - マイケル磯田さん» コメントありがとうございます!最高なんて言って頂けて私も最高です!すごく嬉しいです!ありがとうございます! (2022年4月22日 0時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
マイケル磯田 - ふと、推しの夢小説って読んだことないな…と思い主様の作品を拝見させていただきました!あの…最高でした(語彙力)世界で1番幻太郎のことが大好きで、物語の中の彼が可愛すぎて、悶絶しながら読ませていただきました(笑)幻太郎の新たな一面も見れて楽しかったです! (2022年4月12日 7時) (レス) id: a8e885080b (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - 花奏さん» コメントありがとうございます!ひぇ、、、そう言って頂けてこちらも胸いっぱいです……!ありがとうございます!!!! (2021年11月17日 2時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はりそん | 作成日時:2018年9月6日 2時