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幻太郎side
帝統「いやーわりぃなぁ!泊めてもらったうえに飯まで!」
幻太郎「そう思うならギャンブルをほどほどにしたらどうですか。」
帝統「それは無理だ!!」
幻太郎「…そうですか」
目の前で堂々とクズ発言をするギャンブラーに思わずため息をつく。
帝統「そーいえばよ、お前あの女のこと随分気に入ってるみてーだな!」
幻太郎「はて?あの女とは」
帝統「Aだよ!あんなお前初めて見たぜ?」
あんなお前とは一体どんなお前なのか。その疑問は顔にも出ていたようで。
帝統「なんつーか、嬉しそうだった!」
幻太郎「ほぅ…それは帝統の見間違いですね。
小生はポーカーフェイスのプロであるからして、修行の結果、表情は顔に出ないんですよ。」
帝統「まじか、なんだその修行。
いやまてよ、俺もした方がギャンブルで勝ちやすくなるんじゃ…」
幻太郎「まぁ、嘘なんだけどね。」
帝統「おい!」
…嬉しそうな顔、そんな顔していたのだろうか。
していたとしたら完全に無意識。
帝統「それにしてもAの弁当旨かったなー」
幻太郎「なんです、わっちの手作り晩御飯では不満だと申すのかのぅ?」
帝統「そーゆーことじゃねぇ!お前の料理もめっちゃ旨い!!
でもよ、女の手作り弁当とか男のロマンだろ?」
そう目をキラキラさせる。
それが世間一般の常識なのか、ただこの男の中の常識なのかは定かではないが。
幻太郎「へぇ」
帝統「なんだよ」
幻太郎「なんでもありませんよ」
男のロマンねぇ。
幻太郎「帝統、お弁当箱ちゃんと洗っておいて下さいね」
帝統「おぅ!まかせろ!」
次の日の朝
いつものように朝ごはんを作る。もう二人分作るのも慣れたものだ。
しかし、今日は少しだけ多めに作った。
幻太郎「……二人も三人も変わらないな」
目の前にはキレイに洗われたお弁当箱。
そこに、昨日作ったきんぴらや今日の朝作った卵焼きなどを詰める。
出来上がった栄養バランスの整ったお弁当を見て満足感を得る。
幻太郎「はは、何やってんだ俺」
これを渡したら彼女はどんな表情をするだろうか。
驚くだろうか、いらないと返されてしまうだろうか。
…それとも…喜んでくれるだろうか。
まだ起きてこないだろう帝統のために、机の上に並べた朝ごはんにラップをかける。
自分も朝ごはんを食べ終え、身なりを整えた。
作ってしまったお弁当を小さめの紙袋に入れて、
幻太郎「行ってきます」
と、家に声をかけた。
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はりそん(プロフ) - オタクさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!こちらこそありがとうございます!!! (6月19日 8時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
オタク - すごくいいお話だったので一気読みしてしまいました!こんなに素敵な作品を作ってくださって本当にありがとうございます!! (6月19日 1時) (レス) id: 7a68ba3320 (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - マイケル磯田さん» コメントありがとうございます!最高なんて言って頂けて私も最高です!すごく嬉しいです!ありがとうございます! (2022年4月22日 0時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
マイケル磯田 - ふと、推しの夢小説って読んだことないな…と思い主様の作品を拝見させていただきました!あの…最高でした(語彙力)世界で1番幻太郎のことが大好きで、物語の中の彼が可愛すぎて、悶絶しながら読ませていただきました(笑)幻太郎の新たな一面も見れて楽しかったです! (2022年4月12日 7時) (レス) id: a8e885080b (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - 花奏さん» コメントありがとうございます!ひぇ、、、そう言って頂けてこちらも胸いっぱいです……!ありがとうございます!!!! (2021年11月17日 2時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はりそん | 作成日時:2018年9月6日 2時