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A「…あれ?」
空のはずのお弁当箱が思ったより重いことに気づく。
幻太郎「これがないと貴女お弁当作れないでしょう?
なので小生が作りました。まぁ冷凍食品ばかりですが」
なにそれなにそれなにそれ。
A「ありがとうございます!開けていいですか?!」
幻太郎「っ、貴女、そんなにお腹空いてるんですか。
お昼まで待ちなさい。」
あまりにも勢いよく言う私に少し呆れたように言う。
違うんです。夢野先生が私の為にお弁当を作ってくれたことが嬉しいんです。
幻太郎「時間、大丈夫です?」
A「あ」
結局、学校まで走り、ギリギリ間に合った。お弁当は死守した。
待ちに待ったお昼ご飯。
いつものようにお弁当を開けば、和食特有の食欲をそそる匂いがした。
……どう見ても手作り。冷凍食品なんて一個も見当たらない。冷凍食品っていうのは嘘だったんだ。
一口一口を全力で味わった。死ぬほど美味しかった。
友人1「なんかさー、最近A楽しそうだよね」
A「そうかな?」
友人1「うん、何かあった?
例えば彼氏できたとか?」
A「ないない!」
というか彼氏ができて浮かれる自分が想像できない。
友人1「じゃあ好きな人できたとか?」
A「…ないないー!」
あれ?今、私、誰を…
友人2「あのさA、今日暇なら付き合って欲しいとこあるんだけど…」
考える間もなく突然もう1人の友人に言われ、
A「いいよー」
何も考えずに承諾した。
そして講義も全て終わり夕方。
A「…ねぇ、これって」
友人2「ごめん!!友達にA連れてきて欲しいって言われて!」
連れてこられたのは少しオシャレな飲み屋。
目の前には四人の男の人、そして横には私を合わせて四人の女の子。
いわゆる合コンだ。
A「あはは、何も聞かずにいいよって言ったの私だし」
めっちゃ帰りたい。
だいたいにおいて、こういうのは断ってきたから慣れてない。
そうこうするうちにスタートし、自己紹介をしたあとすぐに席替えをした。
私の隣にはとてもチャラそうな人が座った。
誰だっけ…先ほど自己紹介をしたばかりだというのに、誰1人名前を覚えられていない。
何かずっと話かけてくれているけど、ビックリするほど頭に入らない。愛想笑いが精一杯だ。
とりあえず頼んだお酒を飲む。
少しボーッとしてきた頭に夢野先生が思い浮かんだ。
こんな訳のわからない男と話すより、夢野先生と話している方が絶対に楽しい。
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はりそん(プロフ) - オタクさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!こちらこそありがとうございます!!! (6月19日 8時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
オタク - すごくいいお話だったので一気読みしてしまいました!こんなに素敵な作品を作ってくださって本当にありがとうございます!! (6月19日 1時) (レス) id: 7a68ba3320 (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - マイケル磯田さん» コメントありがとうございます!最高なんて言って頂けて私も最高です!すごく嬉しいです!ありがとうございます! (2022年4月22日 0時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
マイケル磯田 - ふと、推しの夢小説って読んだことないな…と思い主様の作品を拝見させていただきました!あの…最高でした(語彙力)世界で1番幻太郎のことが大好きで、物語の中の彼が可愛すぎて、悶絶しながら読ませていただきました(笑)幻太郎の新たな一面も見れて楽しかったです! (2022年4月12日 7時) (レス) id: a8e885080b (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - 花奏さん» コメントありがとうございます!ひぇ、、、そう言って頂けてこちらも胸いっぱいです……!ありがとうございます!!!! (2021年11月17日 2時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はりそん | 作成日時:2018年9月6日 2時