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一「そこからはまぁ…あれだよ……さっきお前に会ったとこまで走って………」
一気にそこまで喋ると、一松は大きく息を吐き出した。
カラマトゥは、一松を抱きしめた。
カ「…大変だったな。
ありがとう、話してくれて」
一「……………ッ、」
彼はまた泣き出した。
初めて、真の優しさに触れる事が出来たのだ。
カラマトゥは優しい。
一松は彼の腕の中で泣いた。
暫くして一松が落ち着いたので、カラマトゥは彼から離れた。
一松が「何処に行くの?」と問えば、カラマトゥは「食材を採りに」と答えた。
一「何処まで行くの?」
カ「そうだな…聖域を少し離れたところまで行かなければならないからな。
一松は待っていてくれ。危険だから」
そう言ってカラマトゥは蝙蝠に姿を変える。
窓から出て行くカラマトゥを止める事も出来ず、一松はじっと見ていた。
一人になると、屋敷はとても冷たく感じられた。
『寂しい』なんて感情を、彼は初めて知った。
屋敷の中をウロウロと歩き回れば、見た事のない様なものが沢山あった。
普通の家にはないような、大きな屋敷ならではのもの。
屋敷は凄く広いもので、一周しただけで体力のない彼は疲れてしまった。
ベッドを見つけたのでそこに寝転べば、ふわりとカラマトゥの匂いがした。
一「…ここ、あいつのベッドか……」
そう呟く彼は、眠りの世界に誘われる。
静かに目を閉じて、睡魔に身を任せた。
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おそ松さんgirl(プロフ) - みくさん» ありがとう!頑張る!! (2018年6月3日 23時) (レス) id: 1f58a69c9c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 面白いよ!更新頑張ってね! (2018年6月3日 23時) (レス) id: 7f167612e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:松壱 | 作成日時:2018年5月20日 12時