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いつの間に現れたのか。
神が自分の目の前に立っているのを、一松は虚ろな目で見つめた。
半分意識は飛んでいるようで、目の焦点が合っていない。
神の言葉に、一松はゾッとするような笑みを浮かべて言った。

一「…そうだよ……何か、文句あり、あるますか…………

俺は皆々、に、憎、いんだ……………」


言葉をひたすらにはちゃめちゃに繋いで、彼は気絶した。
暫く、そんな一松を他人事かの様に眺めていた神が、ふっと笑みをこぼす。

神「………其れを御前の『二つ目の願い』と取ろう」





何やらうるさい。
騒音が、気絶したままの彼の耳をかすめた。
目を覚ませば、その内視界がはっきりして……

一「…えっ」

目の前は、火の海だった。
町が、町が燃えているのだ。
誰も避難している様子はない…きっと取り残されたのだ。
あの親もあの住民もあの神父もあのシスターも皆々皆々燃えている。
火の粉が舞う其れを見て、一松の顔から血の気が引いていく。

“何故、俺だけ助かった?”

彼には、先程の記憶がなかった。
修道着もいつの間にか着ている……?

と、脚に痛みが走る。腕と、同じような痛みだった。
修道着の裾をめくれば、やはりそこには生々しい傷が…

近くを見渡せば、自分の部屋に置かれていたものは全て辺りに散らばっていた。
それらを搔き集めると、その中には聖書もあった。

一「………聖書の光が、強くなっている」

聖書には神が宿っている…が、これは……?

一「…まさか、神が助けてくれた……」


そこからの彼の行動は早かった。
鞄に聖書と、ナイフを入れると、その場を離れた。
森の中を走って走って、ひたすら走り続けた。
喉の奥がカラカラに乾いて痛い。
でもそんなものは無視した。

痛い、痛い、痛い、痛い


一「何でッ………俺が生き残るんだよ!!」


彼の悲鳴に近い叫び声は、虚しく森の奥に消えていった___________。

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おそ松さんgirl(プロフ) - みくさん» ありがとう!頑張る!! (2018年6月3日 23時) (レス) id: 1f58a69c9c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 面白いよ!更新頑張ってね! (2018年6月3日 23時) (レス) id: 7f167612e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:松壱 | 作成日時:2018年5月20日 12時

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