【syp】後輩失格 (ページ5)

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「＿＿それで、使い方はこんな感じだから、毎日放課後に担当の人はこれを洗うこと！以上、各自教室に持って帰っていいよ～」

ペ神先生の長い説明が終わり、多分体育館にいたであろうもうひとりの保健委員(体育館は放送が聞こえづらい為)を恨みに恨みながら加湿器を両手に抱える。
そのまま教室へと帰ろうとした瞬間、不意に後ろから声が聞こえた。

「あれ、先輩ひとりっすか？あの人は？」

「え、あー･･･多分体育館」

「成程です」

私が焦っているのも露知らず、ショッピは後で説明すんの大変っすね、と隣に来て軽く笑う。長いから説明しないよ、と言うとさらに笑われる。本当に、なんて言うか･･･

「･･･それじゃ、ね」

会話が途切れたのをきっかけに、教室へと一歩踏み出す。駄目だ、あの日本当にショッピが伝えたかったことは何かなんて言えない、ものすごく緊張する！
時計を見るともう既に5時間目まであと数分しかないことに気がつき、歩を進めた、その時。

「先輩」

普段より少し大きめの声に、振り返る。
後輩は、ただ真っ直ぐに此方を見ていた。

「返事、待ってますから」