【syp】後輩失格 (ページ4)

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そんな中、転機が訪れた。

「え？救急集会？」

「うん。今日の昼休みにね。後で校内放送しておくけど」

新しく加湿器が届いたから、と嬉しそうにペ神先生は語る。
やっっと会える！と話に目を輝かせていると、そんなに加湿器が嬉しいの？とペ神先生に笑われた。

これであの日の真実を聞くことができる。

にわか雨に掻き消された、彼の言った言葉を。

「だから＿＿＿＿」

(接点なんてほぼないし、きっと告白じゃないよね)

＊

お昼休み。
予定通り校内放送が流れ、保健委員として保健室前に集まった。

割と早く来たので、まだ私を含めて3人しか集まっていなかった。ショッピは来ないかとつい視線を配ってしまう。

「･･････あ」

ふと左の廊下に目をやると、曲がり角から紫が出てきた。小走りをしていて、少し焦っている様子が見て取れる。

「すいません･･･遅れました？」

「まだ全然。3年･･･はまだ来なさそうだし、先に1、2年に説明しておこっか」

乱れた前髪を直しふぅ、と小さく息を吐く彼は矢張り1年の無表情王子様として名が高い。
その顔と性格でどれだけの女の子を虜にしてきたのだろうか。
･･･って、こんなの私も惚れてるみたいじゃないか。

否定する様に、隣の彼から目を逸らした。