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「そっか･････････」
確かに一目見て事情がありそうだとは思ったが、ここまで重いものを抱えていたとは。あの小さい手に、どれだけの苦悩を握っていたんだろう。
「相談できるお友達は居ないの？」
「引き取られることになって引っ越したから、もう居ない。学校の奴らは、俺の父親のこと知らんみたいやけど、でも近寄ってこない。
･･････やけど別にええねん、どうせ産まれた時点で、俺はこうなるって決まってたんや」
男の子は、“子”だと言うのに純粋さのない、世の中の汚さ全てを知って諦めのついた瞳で、遠くをぼんやりと眺めた。
嗚呼、まだこんなに幼いのに、私より希望を捨てている。こうしたのは、周りにいた大人たちのせいだ。
こんな歳で完全な自立が出来るわけないのに、友達と笑っていた方がきっと似合っているのに。
それでもひとりで苦しさ全てを噛み締めなくちゃならないのは、この子のせいでもなんでもないのだ。
「･･･あ、もう半過ぎてる」
あれから一時間が経ったらしく、辺りは微かに見える朱色と藍色のグラデーションが夕闇に溶け、何とも言えない憂鬱さの残る雰囲気を醸し出している。流石に家庭事情があるといえど、この時間帯まで居ると小学生は警察に補導されるか、もしくは不審者が放っておかない。初対面の人の家は流石に駄目だろうし、早く家に帰さなければ。
続く
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ひぐさん(プロフ) - かみぶくろさん» 有難うございます！子供 滅茶苦茶いいですよね (2021年4月2日 8時) (
レス) id: dcd65c88e0 (このIDを非表示/違反報告)
ひぐさん(プロフ) - にこにこ。さん» 有難うございます！ぼちぼち頑張っていきたいと思います･･･！ (2021年4月2日 8時) (レス) id: dcd65c88e0 (このIDを非表示/違反報告)
かみぶくろ - 子供zm…ダメだ尊死する…あっ（尊死） (2021年4月2日 1時) (レス) id: 97c794166e (このIDを非表示/違反報告)
にこにこ。 - めっちゃこの小説好きです。頑張ってください！ (2021年4月1日 15時) (レス) id: 4bb86706fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひぐさん | 作成日時：2021年3月23日 16時
