9 ページ10
・
「でも、俺が監督って知ってんのは田中だけだろ。」
なのに、急に俺が監督やるって言い始めるのは、どうかと思う。
ということで、皆にGoogleを使ってもらう事に。
【 上弥涼平 監督 】と検索すると、
「両親については関係ないので飛ばしてもらって大丈夫です。」
「いや飛ばせねーよ!!?最強サラブレッドだったんだな、お前!!!?」
監督に関係なく、両親の情報が出てきてしまうのでそこは飛ばしてもらいたかった。
その情報に興奮する皆。
女優の母とモデルの父。俺のキャリアの中でも、二人は圧倒的な誇りである。
…いかん、話がずれた。
「帝光中学校男子バスケットボール部監督、…ジョナタン・ブッキラーボ専属コーチ…、マジかよ。」
「大マジ。」
「ホントに同じ高校生なのか疑いたくなるな。」
「高校二年生、華のDKです。」
きゅるん、とピースをする。誰もこっちを見ないので、虚しくなってすぐ辞めた。
「そんな凄い人がウチの監督か……。」
「全国行けるってことだべや!?」
ワクワクした風に話す先輩方二人。
…申し訳ないけど。
「全国出場は保証しかねます。」
「え!?」
「…俺が教育してる奴等は全員、素質がわずかにあった。」
でも、この部活は、その素質…いわば才能を感じられない。みなまで言わずとも、俺の言いたいことを感じたのだろう。
重い空気が流れる。
「じゃあ、新部員に才能マンが居ればいいってことだろ?」
「!」
その空気を感じないとでも言うように、田中の明るい声が響いた。
大地さんは、お前はまた単純に…と呆れていたが、俺は破顔して言った。
「そういうこと!」
努力と気持ちだけで上に行くことは不可能だ。必ずいつか、才能が必要とされる。
漫画の様にはいかない。
だけど、気持ちには多くの者がついてくる。
その中に才能の原石が居るのならば、それはきっと武器になるだろう。
「一年の呼び込み、大変だな!」
「しょうがねぇべ、やるっきゃないかー」
「これからよろしくな、監督!」
そう言って、俺のを見る皆。
思わず顔がにやけた。こんなことは生まれて初めて。
「おう、しっかり働いてくれよ、選手方。」
・
596人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
閃楽(プロフ) - 。さん» ありがとうございます〜🙏進むのが遅かったり、文才が足りなかったりすると思いますが、これからもご愛読頂ければ嬉しいです😊 (1月3日 16時) (レス) id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
。(プロフ) - 更新待ってました!! 今後どのようなお話になっていくのか楽しみです… (1月1日 12時) (レス) @page33 id: 3bfa0dd272 (このIDを非表示/違反報告)
閃楽(プロフ) - 。さん» 返信遅くなって申し訳ありません💦めっちゃ褒めていただけて嬉しすぎます〜😊これからも頑張りますのでご愛読ください😊 (9月1日 21時) (レス) id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
。 - 黒バスとハイキューどちらも好きで、男主も好きで私の好みにどストライクな作品でめちゃくちゃ感動してます、、 文章構成がちゃんとしていて読みやすいし分かりやすくて文才ありまくりで凄すぎます😭😭 更新頑張ってください!!応援してます!! (8月7日 8時) (レス) @page4 id: e8eb9be2b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:閃楽 | 作成日時:2023年8月5日 11時