【ハイキュー】皇帝の青春【黒バス】【男主】

37　　澤村Side ページ39

・




一瞬の静寂。少し遅れてホイッスルが吹かれた。

床に打ち付けた背中が、受け止めようとした腕が、今までにないほど痛む。











「……は、？」










――――――――― 何 が 起 き た ？








しっかりと体の中心でボールを捉えたはずだ。タイミングも完璧だった。



……はは、ここまですげぇのかよ、天才っていうのは。












「……取り敢えず、２点先取だな。」












昨日まで、いや、先程まで人懐こく可愛かった後輩が、今は恐ろしくて仕方がない。

なるほどな、これが『皇帝』上弥涼平。



頬を、冷や汗が伝ったが、急に体育館が騒がしくなる。














「お、おぉぉぉぉおおお!! 上弥！お前ならやってくれると思ってたぜぇぇ!!」

「服脱ぐんじゃねぇよ暑苦しいな！」



「上弥先輩ｯ！凄すぎます!! かっけぇ！」

「おーありがとな日向ぁ！お前可愛いなァ！」



「肩壊れてるって嘘ですよね？」

「嘘じゃねーよ、あんま威力出てなかったろ？」




「「 いや超出てたし。 」」

「いや敬語。」












ネットの向こう側ではしゃぐ後輩達。

高校生らしからぬ一面を見せたかと思えば、後輩らしいところもあるのだと、当たり前の事に気付く。












「大地、大丈夫か？」

「あぁ、大丈夫だ。」










……どんなに強くて、恐ろしい相手でも、俺と同じ高校生。

何を、そんなに怖がっていたのか。












「生意気だな〜上弥。さ、どうやって倒すかな。」

「……ははっ！落ち込んでないみたいで安心したべ！」












先輩からの有難い指導を受けて見ろ、上弥。







・

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←感謝

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す