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と思っていたのだが。

皆が下校しようとしている廊下に田中の声が響く。





「頼む!上弥!お前にしか頼めないんだよ!」
「だから嫌だっつってんだろ、田中。そうやって、しつこいから女子にモテないんだよ。」
「な、何だと!!!」





歩いている人たちが何だ何だ、と此方を見る。
目立つのはどうとも思わないが、悪目立ちするのは好まないから本気でやめてほしい。






「何度も言うけど、俺はバレー部の監督はしない。部費で雇えば良いだろ。」
「上弥よりも凄い監督なんてそんなにいねーだろ!」
「何を今更当たり前のこと言ってんだよ。俺は世界レベルだぞ。」

「だから頼んでんだよ!俺等は全国を目指してる!」
「全国なぁ…。」








全国。


そう聞いて思い出すのは、帝光中学校。「ゾロ目の試合」。


キセキ達が三年のとき、俺は高校一年生だった。…まあ去年だな。
白銀監督が倒れ、急遽、監督としての経験があった俺が監督として呼び出された。


その試合は、指導し始めた三か月後の大会の決勝だった。
中学を卒業してから、長い間会っていなかった彼らを見て、まあクソガキだと思ったよ。


皇帝と呼ばれた俺でも、どんなに実力差がある相手だろうと、試合で遊ぶようなことはしなかった。
その試合は、俺の指導が原因だと言う記者が多くいた。


実際、違うとは思わないし、その通りだと思う。反省だってしている。

もう、監督はしないと決めた。俺が関わると、才能が開花し過ぎる。花は咲き切る前が一番美しい。







「お前等に俺は合わねぇよ。他当たれ。」
「じゃあせめて…せめて部活見に来い!」

「はぁ!? 嫌だよ!俺は今から帰る!」

「頼む!この通りだ!」
「お前、廊下の真ん中で土下座すんの辞めろや!!!」







教師までもが、何事かとクラスから顔をのぞかせている。
これはまずいと思って、田中の腕を引っ張り立たせようとするが、






「重っっっ!」





ずしりと重さが腕に伝わってくる。
虹村、田中よりもでかい灰崎の事持ち上げてたよな…尊敬する。





「来てくれるまで動かねぇから!」
「分かったから!行くから今すぐその土下座をやめろ!!!!」







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閃楽(プロフ) - 。さん» ありがとうございます〜🙏進むのが遅かったり、文才が足りなかったりすると思いますが、これからもご愛読頂ければ嬉しいです😊 (1月3日 16時) (レス) id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新待ってました!! 今後どのようなお話になっていくのか楽しみです… (1月1日 12時) (レス) @page33 id: 3bfa0dd272 (このIDを非表示/違反報告)
閃楽(プロフ) - 。さん» 返信遅くなって申し訳ありません💦めっちゃ褒めていただけて嬉しすぎます〜😊これからも頑張りますのでご愛読ください😊 (9月1日 21時) (レス) id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
- 黒バスとハイキューどちらも好きで、男主も好きで私の好みにどストライクな作品でめちゃくちゃ感動してます、、 文章構成がちゃんとしていて読みやすいし分かりやすくて文才ありまくりで凄すぎます😭😭 更新頑張ってください!!応援してます!! (8月7日 8時) (レス) @page4 id: e8eb9be2b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:閃楽 | 作成日時:2023年8月5日 11時

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