11 ページ12
・
「ねぇ涼平!パンケーキ?」
「パンケーキを鍋で作る奴がどこに居るんだよ。味噌汁。」
「トマト入ってる?」
「そう言うと思って入れといた。」
「やった。」
白に紫が差し色で入っている制服に身を包んだ雛。紫色の瞳に良く似合っている。
俺が言うのもアレだが、コイツはかなり顔がいい。性格が残念なのが玉にキズだな。
今も本人曰くラジオ体操第8(少なくとも俺はコイツ以外知っている人を見たことがない)をしている。
……白鳥沢学園高校。
烏野を全国に連れて行くのならば、絶対に倒さなければいけない王者。
「えっ……何か睨んでくるんだけど……。」
「悪い、考え事してた。」
二人分のご飯を食卓に並べる。
トマトの味噌汁、マジでうまいから。誰も信じてくれねぇのがもどかしい。
「いただきます!」
「はい、いただきます。」
二人、向かい合わせに座って、他愛もない話をするのが日課。
その日の学校の出来事だったり、自分の両親の話だったり、社会情勢だったり、話題は様々だ。
味噌汁を一口飲んで、程よい酸味が口に広がる。急に雛が呟いた。
「雛、バレー部のマネージャーしよっかなぁ。」
「お、俺に会うために?可愛いな、お前。」
「いや、やるとしたら男バレじゃなくて女バレ。」
「クソ可愛くねぇ。」
ちょっとだけ、試合でコイツと会えるかもってワクワクした俺は何なの?
マイペースに米を食べ進める雛をじっと見る。
大体の人は、コレで照れながら話しかけてくるのだが、コイツは俺を一瞥してから、
「……気持ち悪。」
「お前な……。」
「ごちそうさまでしたー!美味しかった〜」
「……それは良かったです、ごちそうさま。」
食器を一緒に運んでくれる雛。
俺がやるって言うのに、このくらいは手伝いたいんだとよ。
洗い物は食洗器がやってくれる。ボタンを押して、
「雛、俺もう出るけど、お前も来る?」
「……一緒に登校したい!」
「はいはい、じゃあ早くおいで。」
・
596人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
閃楽(プロフ) - 。さん» ありがとうございます〜🙏進むのが遅かったり、文才が足りなかったりすると思いますが、これからもご愛読頂ければ嬉しいです😊 (1月3日 16時) (レス) id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
。(プロフ) - 更新待ってました!! 今後どのようなお話になっていくのか楽しみです… (1月1日 12時) (レス) @page33 id: 3bfa0dd272 (このIDを非表示/違反報告)
閃楽(プロフ) - 。さん» 返信遅くなって申し訳ありません💦めっちゃ褒めていただけて嬉しすぎます〜😊これからも頑張りますのでご愛読ください😊 (9月1日 21時) (レス) id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
。 - 黒バスとハイキューどちらも好きで、男主も好きで私の好みにどストライクな作品でめちゃくちゃ感動してます、、 文章構成がちゃんとしていて読みやすいし分かりやすくて文才ありまくりで凄すぎます😭😭 更新頑張ってください!!応援してます!! (8月7日 8時) (レス) @page4 id: e8eb9be2b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:閃楽 | 作成日時:2023年8月5日 11時