1話 ページ2
今日で二日目。弟のように可愛がっていた新一が連絡もせずに消えたんだ。
新一の幼なじみの蘭ちゃんも不安そうに俺に話してきていた。しかしまぁ、忙しいのかそれからは連絡もないが……
そして俺は今日もベットに寝ている。まぁでも、いつもに比べたら楽な方だし、最近お惣菜を食べて腹が出てきてる爺さんの為にも簡易料理でも作ってやらねぇとだしな。
バーンッガシャンドンガラガラガーン
擬音語にするならばこんな感じのとんでもない音が下から響いてきた。身体がビヨヨンって振動までした。一体、こんどは何をやらかしたんだか。
「はぁ……爺さん! 今から手伝うから危ないことはするなよ! っ」
急に大きな声で話したせいで心臓ら辺がズキリと傷んだ。朝食兼昼飯を食べたらとっとと薬を飲んでおかないとダメかな。
――そして広間的なリビングを見回してからの感想
「爺さん!一夜の間にこの大惨事はなんだよ!? はぁ……そこのダイニングの方やる」
こういう時に新一が眠気の妨げに文句を言いに来れば流れで手伝わすのに……まったく。
何も言わずに家出ですか!お母さん寂しいっ……もちろん心の中でこんなことを思ってもツッコミはいねぇけど。
「博士ーー! 新作出来たかぁ?」
……
「爺さんさんさんさんさんさん」
「そんなに言われなくても聞こえてるわいっ」
いやー、いつの間に、ね?
「いつの間にこんな子供を餌付けしたの?うわぁー引くわー」
「まったく、この子は。眼鏡の坊主は新一のところの遠い親戚でしばらく蘭ちゃんのところに居候するんじゃよ」
「あっはは、ぼ、ぼく江戸川コナン! お兄さん! よろしくね」
メガネに青色を基調としたタキシード、にリボンに短パンの子ども、ね。新一と血の繋がりがあるから似てるのか。
まぁ居候については根掘り葉掘り聞かない方がいいだろう。実質、俺だって居候の身だし
「そっかそうか。コナンくんだな! 見知らぬところばかりで不安だろうけど兄ちゃんになんでも頼ってくれて構わないぞ!」
そうやってわしゃわしゃと髪の毛を撫でてやれば、唇をとんがらせて乗り気じゃなかった。
因みに博士からはあまり外に出られんじゃろが、的な目で見られてる。
「まぁ最初はそんなもんか……しかしまぁ新一にそっくりだなぁ」
「んぇっ……あっはは。よく言われるんだー」
回答がぎこちないのは緊張しているからだろう。色々と疑問に思うこともあるがそういう事にしておこう。
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作者名:プルポリー | 作者ホームページ:
作成日時:2019年9月26日 21時