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一話 ページ2

『おにいちゃん、だぁれ…?』






そう言いながら服をギュッと握ってくる子供。


ラギーは悩んでいた。

目の前に居るのはついさっきまで暴言を吐きあっていたあのAなのかと。


それを知るには時間を遡る必要がある。





_遡る事、数十分前_


魔法薬学の授業の時間。










『おいラギー!次、なに入れればいいんだー?』









「俺も知らないッスよ!
違う班なのになんでオレに聞いてくるんスかッ!
同じ班の人に聞けばいいでしょ! 」









『えー、ラギー冷たーいッ! ラギーのケチ!』









「はぁーッ?知らないッスよ!本見てやればいいでしょ!」









『ちぇ、ちょっとくらい手伝ってくれたっていいじゃんか。えぇーっと、これを入れればいいんだっけ…?いやだがこれかも…、あーもーッ分かんねぇよ!



んー、そうだ2つとも入れれば良くね?
俺はバカなのか? 何を悩んでいたんだ。
2つ入れればどちらかは正解だろうしな。』











その様子をじっと見ていたラギーは頭を抱え溜息をつく。









「……はぁ、A君ってあの双子の弟なんスかねぇ、
…って今なんて言ったの…。2つを入れるって…、、
Aくん! 君、正真正銘のバカっスよ!
2つともは入れちゃダメ……ッ!」









その瞬間、大きい爆発音と共に白い煙で
視界が何も見えなくなる。

周りの生徒も大きい音と煙により慌て、
クルーウェルもまた、生徒の安全を第一に動き出す。







「は…、Aくんッ!」








「Badboy!!
一体なんの騒ぎだ、誰がこんな事を…!」










かなり焦っているのだろう。少し汗をかきながらクルーウェルは爆発した鍋の近くに行く。



すると煙から徐々に小さな影が出てくる。

その小ささはこの学園では異常な程に小さく、まるで子供のような大きさの影だった。


そしてその影の正体を見てクルーウェルともに、周りの生徒は目を見開く。

何せあのリーチ兄弟の弟であるAの身体が
子供のような姿だったからだ。


ラギー目を見開き姿は変わってしまったものの、一応無事だった事に安堵しAの元へと急いで駆け寄る。








「はぁーッ、子どもの姿になっているのも驚いたッスけど、何より無事でよかったっスよ、、Aくん。」









そう言うとシシシッと笑うラギー。


だがAの言葉を聞き、驚愕した。












『おにいちゃん、だぁれ…?』











「は…?」












そして冒頭に戻る。

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Luis(プロフ) - しろさん» ありがとうございます。とても励みになります! 少しずつですが投稿していくのでご期待に答えられるように頑張ります! (2022年9月3日 1時) (レス) id: e9902680b1 (このIDを非表示/違反報告)
しろ - 面白くて一気に読んでしまいました。更新楽しみにしてます! (2022年8月31日 23時) (レス) id: 93afb517a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Luis | 作成日時:2022年4月24日 20時

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