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｢翔、｣
｢父さん！｣
院長室から出てきた父さん。
｢処置室の加藤から連絡があった。発作は落ち着いたそうだ。今は疲れて眠ってるって。｣
｢よかった、、｣
｢お兄さん、車で運んできてくれたんですよね？一刻を争う状況でした。大変助かりました。ありがとうございます。｣
深々と頭を下げた父さん。
｢と、とんでもないです！｣
慌てて頭を下げるお兄さん。
汗が冷えて風邪をひくと大変だからと院長室に案内される俺ら。
まっさらな清潔感のあるタオルを渡され、汗を拭う。
｢〇〇高校の生徒、二宮和也さんが行方不明になりました。見かけた方は、こちらの番号までご連絡ください。｣
偶然ついてたテレビに速報が入る。
｢翔、これ、、｣
｢やばっ、、とりあえず連絡しないと！、！｣
ニュースになってる事に驚きつつも学校へ連絡を入れる。
｢君までなんで脱走するんだね！今どこにいるんだ！｣
耳がキーンとするような声量。
｢びょ、びょういんです。｣
｢なんで病院なんかに！｣
声が漏れ漏れだったのか、父さんが無言でスマホを奪い取り、
｢櫻井総合病院、院長の櫻井俊と申します。いつも息子がお世話になっております。今回は二宮さんの件でお電話致しました。重要なお話があるので至急櫻井総合病院にお越しください。｣
父さんは少しイラつき気味にそう言う。
｢坊ちゃんの父ちゃん、かっこいいね｣
お兄さんが耳元で囁く。
｢坊ちゃんって、、笑
そう言えばお名前伺っても、、｣
｢俺は相葉雅紀！大工やってます！｣
爽やかに笑う彼。相葉さん。
とってもかっこいいと思った。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年7月7日 3時
