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｢羽原さーん｣
何年ぶりの病院だろ。
風邪引いても自然治癒してたし、ほんとに久々だ。
鼻や喉を診られ、調子を聞かれ、お薬出しておきますとすぐにかえされる。
なんだ、意外とスムーズじゃん。
待合室に戻る途中、奥のスペースで2人が特殊な治療を受けている。
｢なにそれ？｣
2人が鼻に変な機械を突っ込み、そこから煙が漏れる。
｢ネブライザー。｣
｢？｣
｢かずは軽症だからわかんないと思うけど、俺ら鼻がほんとに詰まってんの、これで鼻の気道広げてんのよ。｣
｢そーなんだ、なんか大変だね｣
辛そうな2人をあとに待合室へ向かう。
なんか、こんな軽症なのに来ちゃって大丈夫だったかな？
結構混んでるし、しかもみんなダルそうだし。
場違い感。
『ごめん、先薬局行ってるね』
会計を済まし(無料だから、処方箋貰っただけだけど)、薬局に向かう。
｢7日分のお薬です。症状が続くようでしたらまた受診してお薬を貰っていってくださいね。｣
薬剤師さんが優しく薬の説明やらなんやらをしてくれ、あっという間に薬局を出る。
そこで丁度2人に合流。
｢今から薬もらってくるわ、かずチャリだし先帰んなよ？｣
｢俺らバスで帰るからさ、｣
｢うん、じゃお先に｣
｢気をつけろよー｣
｢んー！｣
ダルそうな2人に手を振って自転車にまたがる。
元気な身体に感謝し、ペダルを漕ぎ始める。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年6月12日 2時
