3 ページ10
母さんは、僕が花咲荘に入居してすぐに海外へと飛んで行った。
もちろん入学式に参加することもなく、僕はひとりぼっち。
行きは川島さんに車で学校まで送ってもらった。
全く未知の世界で、人の流れも多くてめまいがする。
ここで3年間生き抜くためにはやはり友達が必要で、初日(入学式練習)からちょっと頑張ってみた。
僕は一応首席ということで、全校生徒の前で挨拶をすることになっている。
昨日からひしひし感じていた緊張が爆発し、今にも心臓が破裂しそう。
｢新入生代表、菊池風磨さん。｣
ついに僕の出番が来て、緊張で震える足を強くつねり、終わるまで持ってくれ！と力む。
礼をして前を向くと、保護者席の方に見覚えのある人物を発見。
いつも緩い感じの服しか着ていない二宮さんからは想像できない、スタイリッシュなスーツ。
隣に座る男性に何やら指示をしていて、しばらくすると隣の男性がカメラを構え始める。
その様子に満足したのか、二宮さんは前を向いて、壇上に上がる僕を見る。
なんでここにいるんだろうという疑問が大きすぎて、あのはやい鼓動は気付いたらだいぶ落ち着いていた。
｢ふぅま、入学おめでとぉ！｣
重い教材を両手に校舎を出ると、校門の方で大きく手を振る二宮さん。
と、またもやカメラを構えている男性。
｢ありがとうございます、、でもなんで？｣
｢いやー、風磨のお母さんが行っていいよって。だから来ちゃった！あ、こっちは友達の松本潤。カメラの使い方上手いから撮影してもらう為に着いてきてもらった。このデータあとでお母さんに送るからピシッとするんだよ！｣
にこっと微笑んだ二宮さん。
｢あっ、そうだ！これ、はい！改めまして、、入学おめでと！｣
だけど慌ててどっかに行っちゃって、戻ってきたと思ったら、大きな花束を抱えてやってきた。
｢これあんま入学式でやる人いないですよ、。｣
卒業式に彼氏がやるシュチュエーションだろとツッコミを入れ、笑う僕。
やっちゃった、、。
このキャラを卒業しようと今まで頑張ってきたのに。
｢ふはっ！｣
恥ずかしくて俯いた僕だけど、二宮さんが笑ってくれて救われた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 223人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
賞味期限(プロフ) - ちえさんさん» にょぉぉぉぉありがとうございます！兄貴肌全開の翔さんを一生懸命描いたんですけど、それをちゃんと感じ取ってもらえて嬉しいです😳 (12月25日 10時) (
レス) id: 121be87201 (このIDを非表示/違反報告)
賞味期限(プロフ) - ぴんさん» ありがとうございます！ぴんさんのリクエストとの相性がいいのかめちゃくちゃスラスラ書けました〜良いリクエストをありがとうございました🥺 (12月25日 10時) (レス) id: 121be87201 (このIDを非表示/違反報告)
ぴん(プロフ) - ちえさんさん» わわ、わたくしにまでお礼を、、なんと優しい✨ありがとうございます🥺❕ (12月25日 4時) (レス) id: d19729b5f7 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - 運転して帰るのって大変だよねと激重な心配をしてました。翔さん、優しいな。兄貴肌ですよね。ありがとうございました。ぴんさんもタイムリーなリクエストありがとうございました。 (12月24日 18時) (レス) @page34 id: 9add11b86c (このIDを非表示/違反報告)
ぴん(プロフ) - ああめちゃくちゃ良かったです😭✨てかリクエストしてから書くまで尋常じゃないぐらい早い天才ですか？笑 ちわわのくだりめっちゃ懐かしい😭賞味期限さんってこういう嵐の過去エピ散りばめてくれてるのめっちゃすきです‼️ (12月24日 15時) (レス) id: d19729b5f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：賞味期限 | 作成日時：2023年3月16日 17時
