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｢あ”ぁ”ぁ、、しんどい。席譲れ｣
｢譲ってください。だろ？｣
そう言いつつも、すぐに席を立つ雅紀。
つい1ヶ月前に風邪を引いたばかりなのに、また風邪。
喉が痛くて熱っぽさがあって頭がぼーっとする。
それを母ちゃんに伝えれば、仮病でしょ？と言われ、強制的に駅へ飛ばされる。
まぁ寝込むほどじゃないし、大丈夫っちゃー大丈夫だからね…(汗)
午前中は大丈夫だったんだけど、昼食が終わってから体調が急激に悪化。
｢こら！相葉も二宮もちゃんと授業を受けなさい！｣
机に伏せてた俺は、頭上から聞こえる先生の怒鳴り声で目が覚める。
支給されたiPadでディズニー映画を観てた雅紀。
頻繁にニヤついてるもんだから先生がおかしいと思って様子を見に来ると、そーゆー事態になっていたらしい。
(授業中に見るなら警戒心高めて無表情で鑑賞しろや)
相葉を怒るついでに、横で寝てた俺も巻き添い喰らって、、本来この曜日だとやらない、放課後の教室掃除の刑を課せられる。
身体が辛すぎるから早退してやろうと思ったんだけどこの様子じゃ無理そうだね。
隣で口を尖らせ、先生を睨む雅紀。
面白い顔した彼を見ていたら、いつの間にか寝てたみたい。
｢呆れて起こそうともしてなかったよ(笑)
てか、この時間はトイレ行かなくていいの？(笑)｣
｢あっ、そーだね、尿意感じるわ。｣
トイレ休憩のタイミングで起こしてきたコイツ。
悪意あるその笑みがなんとも腹立たしい。
｢あっ、智さん、トイレ行こ？｣
階を間違え、俺らの教室に入ってきたおじさんを引き止め、トイレに連れてって貰う。
｢ちょっと！なんで俺誘わないの？｣
雅紀は智さんに俺を奪われるのが嫌みたいで、小さい頃からこのツーショットを見ると慌てて阻止する癖がある。
そんな彼を無視し、智さんと仲良くお花摘みに行く。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年10月23日 21時
