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｢株式会社ショージの二宮和也です。
当社は、長年にわたってゴム・プラスチック用油圧成形機の専門メーカーであり、現在は数少ない国産の油圧成形機メーカーとして────｣
長々と喋り始めたニノ。
あたかも本当にその会社で働いてるように言葉を並べていくからびっくり。
しかも、どんな仕事をしてるのかとか、どんな作業が難しいのかとかも明確にリアルに言うもんだからみんなびっくりしてる。
｢ありがとうございました。私たち、一旦、席を外させていただきますね。｣
でも、松潤だけは冷静で、そう言った後に、僕らを無理やり病室の外に連れてくる。
｢記憶障害じゃない？ニノが打った場所、耳の近くだし、としかしたら海馬っていう記憶を司る部位が傷ついてるのかも。｣
そう言った松潤の眼力は相当。
｢そうかもね、もし記憶障害とかじゃなかったらあそこまでしないもんね。途中で俺らの様子みてやめるもんね。ここは一旦、先生に事情話して、調査するべきだよ。｣
それに対して翔くんはすぐにそう口にし、松潤とふたりで先生のところに行ってしまった。
｢やばい、ずっと演技かと思って、かれこれ2、3時間あの状態で過ごしてたわ。でも、今考えればおかしすぎるよね。｣
｢うん、、ニノって空気読める人だし、翔ちゃんが言ってたみたいにあそこまで続けないもんね。｣
オイラと相葉ちゃんは唖然とそこに立ち尽くし、今までのニノをゆっくりと振り返る。
｢“今日は面会の方来られました？”と聞いてみました。そしたら、“両親は来なかったんですけど、ジャニーズ事務所の大野さんと、松本さんと、、あっ、櫻井さん、相葉さんって方が来てくれました。なんか、顔面偏差値高すぎて疲れちゃいました”って。｣
先生にこんなことを言えばもう確定。
ニノは記憶の一部を失ってる。
｢二宮さんは記憶の一部を失っている可能性があります。｣
｢え、｣
｢一つ質問します。この方たちの事は分かりますか？名前、所属事務所以外のことについてです。｣
｢…分かりません。昨日が初めてです。会ったのが。｣
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年10月23日 21時
