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｢うぉぉぉぉぉ”｣
今まで何人の人たちを怖がらせてきただろうか。
BGMも小道具も、血の着いた服も、全て完璧に作り上げ、最高な作品になっている。
俺らが作り出す不気味な空気感。
吊り橋効果というやつが効いたのか、ありとあらゆる所でカップル爆誕。
恋のキューピットになった気分で、超ハッピー。
次のお客さんも2名様っぽい。つまり、カップルの可能性大。
自分の定位置につき、お客さんが近付いて来るのを待つ。
｢うぉぉぉおぉぉお”｣
｢うわっ！！ごめーん！！｣
俺が出た瞬間、2名のうち1名が猛スピードで逃げて行く。
置いていかれた方のシルエットが暗闇の中で揺れる。
｢だいじょぶですか？｣
怖すぎちゃったかな？
ふらっと揺れたその身体をキャッチし、同時にしゃがみこむ。
事前に、先生に、恐怖で失神してしまう人が出るかもしれないから。ということを聞かされていた俺。
まさか、こーなるとは思ってなくて、1番大事なところを聞いていなかった。
けど、だいじょぶだったみたい。
｢おにぃ？｣
ふわっと香る匂いとか、身体の薄さとか、シルエットとかがなんとなくおにぃ。
だから思わずそういえば、
｢ぶーちゃん、、？｣
と俺に抱えられたその人が言う。
｢ごめん、怖かった？｣
｢ちがう、あたま、いたくて｣
｢そっか、、辛いね。とりあえずここじゃなんだし、保健室にでも行こっか。｣
昨晩同様、兄貴を担いでベッドへ。
途中でおにぃを置いて逃げた翔さんに会って、気付かなくてごめんねとしつこいほどに謝られた。
おにぃは体調不良を隠すくせがあるから、しょうがないんだよね。
翔さんにそれを伝え、何とか頭を上げてもらう。
｢和くん！久々に会えたと思ったら頭いたそうじゃないの〜。｣
おにぃが通ってた時からずっといる保健室の先生。
おにぃと親しげに、慣れた手つきで介抱してる。
｢和、好かれすぎて、1時間休むつもりが3時間休んで、ずっと帰ってこなかった時があったの。(笑)だから、亮も気をつけて、、(笑)｣
放ったらかしにされた俺と翔さんは、ドア近くのベンチに座って雑談する。
苦しんでるおにぃには申し訳ないけど、このアクシデントのおかげで、大好きなおにぃの昔話が聞けてる。
どうかしーの発表までには頭痛が落ち着いてますように。
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賞味期限(プロフ) - ちえさんさん» ありがとうございます！兄弟設定のお話大好き人間なんで、はじまりの年は結構お気に入りなんです！続編的なもの書いてみようと思います！ (2023年2月5日 7時) (
レス) @page34 id: e5602ed7e0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - はじまりの年、とても素敵なお話でした。この設定で長いお話も読んでみたいなぁ、なんて思ってコメントしました。作品、いつも楽しく拝見しています。 (2022年12月22日 8時) (レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年11月5日 1時
