今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:9,269 hit
小｜中｜大
page:3 ページ4
.
静かな教室に水音。
いつもは静かな廊下に、足音。
鍵なんて持ってない。
ガラリとドアが空いておれと嵐山は声を、動きを止めた。
おれの副作用、未来視。
なのに何故かおれ達の未来が視えない。
パタパタとスリッパの音が近づく。
おれ達は相手の足元しか見えない。
相手はおれ達に気づかないだろう。
スリッパの色は赤。恐らく2年生。
見えた足は白く、男に比べれば細い、僅かに聴こえる鼻歌は女の声。
チャリ、と、鍵の音がした。
(恐らく)女は急にしゃがみ込み、教室の一番後ろの棚の下の段に鍵を差し込んだ。
おれから見えるのは後ろ姿で、四つん這いの女子を見れば、焦りで萎えたものもそうはいかなくなる。
おれが尻を好きになったのはこの時じゃないだろうか？
棚を開けて取り出したのは大量の画材。
女はそれを両手に抱え込み立ち上がると、窓際の机にばらまけた。
〜♪
そのまま、鼻歌を歌いながら空いてる机に寝そべり、ペンを走らせた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：か め。 | 作成日時：2021年6月22日 0時
