検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:902 hit

12 ページ15

自分の部屋にいると、ドタドタと階段をのぼってくる足音が聞こえた。

「!」

結はすぐに気づき、押し入れの中に隠れる。

バンッとドアが開く音がした。

お母さんだ。

どうしよう…どうしよう…っ。

こんなところにいたら、すぐに気づかれちゃう!

結は携帯を出す。

誰に連絡すれば…っ。

その時、佐藤さんの番号で結の目が止まった。

部屋のなかでお母さんが物を荒らしている。

指が動く。

電話をかけた。

でるかな…?

でなかったら…その時は、どうしよう…。

不安になってると、『伊藤さん?』という声が携帯から聞こえた。

結はホッとなり、大きな声で「佐藤さんっ!」といってしまった。

気づいたときには遅かった。

押し入れが開けられ、お母さんが結を見下ろす。

「あ…」

体が震える。

「結、なんで隠れてるの」

「え、と…」

『結?』

佐藤さんの声にハッとなり、急いで助けを呼ぶ。

「佐藤さんッ!助けてっ!お願い!!」

『…スピーカーにして』

佐藤さんに従い、結はスピーカーにする。

お母さんが結の髪を掴もうと、手を伸ばした。

『おい』

お母さんの手がピタッと止まり、固まる。

結も固まった。

携帯からドスのきいた低い声が聞こえる。

『今すぐやめねェと、サツに連絡すっからな』

「…え、誰?」

お母さんの声は震えていた。

額に汗をうかべている。

『その子から離れろ』

お母さんは顔を歪めながら結の部屋から出ていった。

よかった…。

「佐藤さん…ありがとう」

『何があったの?』

うん…、佐藤さんには話そう。

結は佐藤さんに全て話した。

お母さんとお父さんは離婚していて、お母さんは荒れて結に暴力をしてくること。

佐藤さんは静かに聞いてくれた。

『そっか…。今度、また何かあったら電話して』

佐藤さんの言葉が嬉しかった。

「ん…。そういえば、さっきの低音ボイスって佐藤さんの声なの?」

『違うよ。あれは、お父さんの声。友達が大変って言ったら、やってくれた』

「ありがとうございましたって言っといて」

『分かった』

その事があってから、結と夕希はさらに仲良くなった。

名字で呼びあうんじゃなく、名前で呼ぶようになったり…。

一緒に遊びにいったり…。

結の中で、夕希の存在は日に日に大きくなっていった。

そして…いつの間にか、好きになってた。

作者から→←11


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:恋愛 , オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みあゆい - 私、小説家になるのが夢で…。もしかしたら、この小説を小説家になるためにつかったりするかもしれません。すみませんが、この小説は途中で終わらせてもらいます。すみません…。 (2020年4月19日 1時) (レス) id: d8054442c3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みあゆい | 作成日時:2019年12月4日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。