1 ページ2
｢チッ。何だ、コイツ。ドアの前で邪魔だな｣
｢寝てンのか？おーい！｣
男が倒れてる青年を蹴る。
青年は動かない。
何度か青年を蹴った後、男達は嗤いながら扉の向こうへと消えていった。
そこにまた一人、人が来た。
男だ。
男も扉へと近づくがすぐに倒れてる青年に気づいた。
男は青年をチラッとみただけで、顔をそらし避けていこうとした。
だが、青年の横で立ち止まった。
いや、足が動かなくなった。
まるで、何かに引き寄せられるように。
｢おい｣
声をかける。
動かない。
男はしゃがんで、青年の体を揺すった。
｢目、開けろ｣
もう一度声をかけると、青年の指がピクッと動いた。
｢…ん｣
目がうっすらと開く。
｢起きろ。ここにいたら死ぬぞ｣
青年はゆっくりと起き上がった。
｢あれ…、ここは？｣
キョロキョロと辺りを見渡して、すぐそばにいた男に気づき、青年は飛び上がった。
｢うわっ！！？だ、誰！？｣
後退りながら、男と距離をとる。
男は目を見開いた。
まだ、若い。
中学生ぐらいだろう。
そんな奴が、何でここに…。
青年は扉の前に立ちながら、男を見ている。
｢早くここから離れろ。お前が来るところじゃない｣
青年は首を傾げた。
｢どういうこ｣
その時、ガンッという音が響き渡った。
｢は？｣
扉が開いたのだ。
青年は扉が開いた瞬間、頭を思いっきりぶつけたようだった。
青年の体が傾く。
男は瞬間的に動いて、青年を支えた。
横を裏の世界の奴らが通り過ぎていく。
支えたのはいいが、後のことを考えていなかった。
男はため息を吐いた。
｢めんどくさ…｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みあゆい | 作成日時：2019年12月6日 17時
