検索窓
今日:2 hit、昨日:6 hit、合計:2,337 hit

22 ページ23

1年前…。

「あー…ヒマ」

諒はソファーに寝そべっていた。

毎日毎日暇すぎでしょ…。

ここは人を殺すことしかやることないんかい!

楽しそうだと思って裏の世界に住んだのにー。

その時、家のチャイムがなった。

めんどくさ…、誰。

立ち上がり、ドアを開けた。

開けた瞬間、家の中にソイツはバッと入ってきて、扉をバタンッと閉める。

カチャッ

「何、入ってきてんの?」

諒は素早くソイツに銃を向けた。

顔が見えない。

下を向きやがって…。

でも、諒は油断はしなかった。

家に入ってきた体の動かし方を見ていると分かる。

コイツは強い…。

どうやら、男のようだ。

身長は諒と同じくらい。

相手の方がほんの少し高かった。

「…川合諒だな」

「そうだけどー?」

相手の質問にも動じず平然と答える。

相手はやっと顔を上げた。

「…は?」

諒は驚く。

「お前も俺のこと知ってんのか」

当たり前だ。

裏の世界じゃ有名のくせに…。

「バケモノとか怪物とか言われてる奴だよねー?」

諒がそう言うと、相手は諒の目の前に大きな袋をドンッと置いた。

「空いてる部屋はあるか」

「あるけどー」

「そこに住ませろ」

「無理」

相手は眉を寄せた。

「だってー、お前危ないやつじゃん。殺されるかもしれないし」

「この袋には1000万入ってる」

マジ?

諒は食いついた。

酒が飲める。

裏の世界は何かと稼げるから贅沢は出来る。

だけど、金は欲しかった。

「…約束する。お前が何もしない限り、俺は殺さない」

「分かった。そのかわりー、食べるもんとかは自分で用意しなよー?俺はただ、部屋を貸すだけ。てことで、金早くちょうだい」

投げて渡された。

袋の中の金を見ながら、諒は酒のことを考えていた。

「君、まだ若いけどこんなに金渡して大丈夫ー?」

「拾った金だ」

「えっ!?」

「俺を殺そうとしてきた奴が持ってた」

「あー…」

それって、結局コイツが殺したんだよなー。

「で、部屋どこ」

「この先ー」

無言で去っていく。

「あ、ねぇねぇ」

諒が声をかけると、ギロリと睨まれた。

「喋りかけてくるな」


諒とカゼの出合いはこんな感じ。

諒が31歳の頃だった。

23→←21



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 4.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:ファンタジー , オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みあゆい | 作成日時:2019年12月6日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。