肆拾.調査後 ページ34
あれから見習いは罪人として警察に送り込まれた。今は事情聴取をしているらしい。
彼が勝手に鍛刀した
どうやら練度は少しはあったらしく、新人さんはとても感謝している。別に私達は何もやってないけれど。
そして三日月さんは、本来は乱藤四郎と同じになる筈だったが、本人の希望により、今回の事件を本丸外に流出させない、等の条件を呑み、私達の本丸で過ごす事になった。
元は見習いの刀剣だったからか、霊力を安定させる為にまだ出陣、遠征、演練は出来ない。けれど、三日月さんは満足している。
そんな感じで、見習い騒動は幕を閉じた。
__そして、数週間後。
南海「ふむ…やはりこれは__と言う事なのかい?」
『うん。だから__ってなるんだよ。』
第二の特命調査、文久土佐藩も終了し、私と南海さんは図書室で話をしていた。
南海さんは、自分から″刀剣博士″と名乗ってた故に知識についても興味があるらしく、よく私と話が合うので仲が良い。
まぁ、私が暇な時に図書室に居た時、声を掛けられて、徐々に話すようになっただけだけれど。
因みに私は文久土佐藩には行ってない。長期出陣となると、セコムが大変なのと、見習い騒動で霊力が安定してなかったからだ。
……あ、もう既に霊力は安定してるよ。
南海「成る程…君と会話するのは本当に楽しいよ。元々知識がある者だからかな。」
『趣味で読んでただけだよ。』
肥前さんに先生、と呼ばれている南海さんの方がよっぽどあると、私は思うけれどなぁ。
と言おうとしたけれど、次に私を誉める言葉が出そうなので、きゅっと胸に仕舞う。
南海「…趣味でも、こんなに知識が付くとは思わない。この図書室の本全部を、何度も読んでるだろう?」
『まぁ…全部かは分からないけれど…熱中出来るからね、私は好き何だよ。』
だから本当に趣味なんだよ、と付け足す。
生きるって感じがして、私が好き何だ。
…前世は、趣味も何もなかったけれど。
南海「…君の事も知りたいな。何故女士なのか、何故そうなってしまったのか、とか…」
南海さんが私の顎を掴み、クイッと自分の方に上げる。所謂顎クイってやつだ。
……あれれー、何かドタドタ音が聞こえるなぁ??
一期「妹の貞操の気配を察知!!南海殿、妹に変な事をしないで頂きたい!」
『変な事をしてるのはいち兄でしょ?!!』
取り合えず腹パンしてやった。
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作者名:赤林檎 | 作成日時:2019年2月16日 17時