14．夜戦‐過去偏‐ ページ19
『っ…酷いよっ……』
私はとある日、夜戦の敵と戦っていた。
それで、ちょっと隙見せちゃって、高速槍に当たっちゃったの。
あの時は刀装もなかったし、軽傷を既に負ってたから、中傷になってしまったの。
私は他の分霊と違って、自己再生が効くから、すぐに怪我は治ったのだけど…
『っ、終わらない…！お触り禁止っ！』
打刀を攻撃したけど、刀装がはずれるだけで、本体にはびくともしなかった。
あぁ…もう終わりかな、と思ってた、との時。
「柄まで通ったぞ！」
「これで最後だっ！」
「油断、しましたねっ！」
「組み付いちまえば、俺のもンだ！」
「あっはは！うえですよー！」
「い、痛かったら、言って下さい…」
敵の後ろから、そんな声が聞こえた。
…助けられて、私は何とか折れずに済んだの。自己再生もして、軽傷まで治ったし。
敵がいなくなった時、その部隊で隊長だった薬研が、近付いてこう言った。
薬研「乱、大丈夫だったか？どうしてこんな所にいるんだ？他の隊員は？」
『…ありがとう。他はいないよ。』
一応感謝の言葉も述べながら、私は立った。
そう言った時、薬研の顔が険しくなったの。なぜだか分かんないけど。
秋田「そ、それって、単騎出陣って事ですか…？」
『…うーん……単騎出陣、っていう言葉の意味はわからないけど…ここには一人で来たよ。』
何とか時間を稼いで、自分の体を完全回復させて、逃げる。
私はその時、それしか考えてなかったの。
これ以上は面倒な事になりそうだ…と心のどこかで思ってたからね。
でも、それを言っても、薬研達が見逃してくれるとは到底思ってなかったの。
薬研「っ、取り合えず、俺っち達の本丸に来い。手入れだけでも…」
『必要ないよ。放っておいて。』
五虎退「で、でも中傷に…」
今剣「…あれ？乱、けいしょうでしたか…？」
やっぱり気付かれる。
それもそうだよね、だって動けないくらい酷い傷だったのに、軽傷になっちゃったら。
まじまじと見つめてきたなら、尚更。
『…ね？必要ない、って言ったでしょ？だから、ボスの所へ行ってきなよ。』
薬研「駄目だ。どんな体であれ、手入れはさせてもらう。」
…私は察した。ここで何を言っても、彼らは私を見逃してくれない、と。
だったら、無理矢理にでも…と思い、私は本体に手を掛けたのね。
けと、それが既にばれちゃってて。
誰かに気絶させられて、意識を一時的に失っちゃった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 404人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レモン(プロフ) - はじめまして、すごく面白かったです！演練２で女の子同士ではないでしょうか？ (2018年11月17日 23時) (
レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
あすひ - 面白くて一気に読みました！これからも頑張ってください^∞^ (2018年10月10日 18時) (レス) id: 514ad356af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤林檎 | 作成日時：2018年10月7日 0時
