第３３話 ページ34
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たどり着いたのは屋上。肩で息をする私の前で宮治が屋上のドアをかちゃりと開ける。
立ち入り禁止なのに、めちゃくちゃボロいせいかあっさり開いたことに驚いた。
って、そんなことより。
『 ねえ、どしたの？ 』
アスファルトの上を歩く宮治にそう尋ねる。
応答なし。応答セヨ。
そう眉間にしわを寄せていると、
突然宮治が止まって、思わず顔面が大きな背中にダイブした。
『 っつぅ〜…… はあ、止まるなら言ってよ、つかなんで無言極めてんの 』
鼻をさすりながら不満をぶつけてみると、宮治がやっとくるりとこちらに顔を見せる。
でもその表情はいつもの無表情でも、あの時の意地悪な顔でもなんでもなくて。
見たことのない、切ないような悲しそうな、そんな顔。
え、と言葉を失う私に、宮治は「はあ…」と重いため息をついた。
「 お前がスナを嫉妬させる言うた時、別になんとも思ってなかった 」
『 ？ 』
そりゃあ宮治にとって私が角名くんを嫉妬させようがさせまいが、どうでもイイことだろう。
首をかしげる私を見つめながら、宮治は言葉を続けた。
「 けどさっき……ツムと一緒におる須崎を見た時、めっちゃ嫌な気持ちになったんや 」
え。
俯いていた顔が反射的に上がる。
嫌な気持ちって、え、それって………。
目を見開く私を真っ直ぐ見据えたまま、宮治はキッパリスッパリ断言した。
「 俺、お前のことめっちゃ大事な友達やと思うとるんやわ 」
『 …………………………………………………………………
は？ 』
唐突な意味のわからない文に思わず顔面が歪む。
聞き返した私に向かって宮治はきょとんとした顔。いやそんな顔すんな。
シンプルに今告白する流れだったよね？？？
って言うか絶対その気持ちの名前は恋だと思うよ？？
予想外の言葉すぎてもう拍子抜け。
膝の力が抜けてアスファルトにしゃがみこむと、私は手で顔を覆った。
くっっっっっっっっそ勘違った恥ずかしい…………！！
ぐぬ、と歯をくいしばる私に宮治がそっと背中に手を置く。
「 これからも俺の大切な友達でいてくれ 」
『 喜んで…… 』
今はそんな言葉より慰めの言葉がほしいかな…！！
とかウルウルしてた時、
バァン！！！！！！！！
「 A！ 」
屋上のドアが勢いよく開いた。
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aya - あのもう好きすぎて！！一気読みさせていただきました！！！大好きです！！！！！ (2022年11月10日 11時) (
レス) @page43 id: fdf34972d6 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空 - 番外編のハロウィンのやつ夢主がストリックオアトリートって言ったあと絶対角名お菓子持ってないからイタズラしていいよって言うだろうなぁ…って思ってたらガチだった( '-' ) (2022年1月12日 12時) (レス) @page43 id: b33d35a5c4 (このIDを非表示/違反報告)
モモカ(プロフ) - くっぅぅ、尊すぎてむせた（） (2021年4月5日 3時) (レス) id: 9e4eb5cb24 (このIDを非表示/違反報告)
焼き鳥(プロフ) - 完結おめでとうございます！！最後まで面白いのと面白いのとルァァァァってので楽しませていただきました！有難うございました。 (2020年9月21日 13時) (レス) id: 99af87c35a (このIDを非表示/違反報告)
いおり - くぅぅぅぅぅぅぅ…心臓がきゅううううってなったぁ!!!!なんかもうホントに痛い!!あれ!?コレ病気かな!?違うよね!?違うって言って!!これはドキドキしてるだけだよね!? (2020年9月19日 18時) (レス) id: 5e524467c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽむりんこむ | 作成日時：2020年7月11日 19時
