だいきらいしぇあはうす

転校生、一目惚れらしいよ ページ21

「離れて、樹が困ってるじゃない。」



腕を掴まれた宮前君は、華奈の方を見る。


私は2人の間に、目には見えない火花がバチバチと散っているのが見えた気がした。



「…君、誰?」



「そんなこと、今は関係ないでしょ…良いから早く離れて。」



華奈は鋭い眼差しで、宮前君のことを睨んでいる…彼は私から素直に離れると、華奈のことをジッと品定めをするように眺め始めた。


緊迫した空気が流れている…私はこの状況をどうすれば良いのか分からなく、2人の顔を交互に見ているだけだ。


すると、突然宮前君は華奈の肩を掴む。



「めっちゃ美人じゃん!俺と付き合ってよ。」



………は?


相手の予想外すぎる言葉に、教室から会話が一瞬で消えた…今彼、なんて言ったの?私の耳が可笑しくなったのかな?



「ちょっと〜…人が告白してんのに、無反応は酷くない?」



“告白”…その言葉を聞いた瞬間、教室中から冷やかし、嫉妬など様々な声が再び上がった…しかも、私の時よりもずっと大きく騒がしい。



「………。」



大丈夫かな、と不安になった時だ。



「ふざけないで!付き合うわけないでしょ、冗談言わないでほしいわねっ。」



華奈の怒りが、完全に爆発した。

終わり ログインすれば
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