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伊野尾くんへの気持ちは自覚した。


でも、女の子相手ならまだしも、伊野尾くんは男の子だから。


そんなすぐに行動を起こすことなんて出来なかった。

せっかく高校から根気よく話しかけ続けてここまでの信頼関係を得られたのに、それをぶち壊す様なことしたくない。


とはいえ、


一緒に住んでるんだから、そりゃ理性がぶっ飛びそうになる事は多々あるのだ。







「………伊野尾くん…」


なんでこんなとこで寝ちゃうかなー…。

俺がソファで寝た時にはベットでちゃんと寝ろ!って怒るくせに。


バイトで疲れたのか、ソファにすら辿り着けなかったようで床でクッションを枕にして寝ていた。

チラリとめくれたTシャツの間から伊野尾くんの細い腰が見える。


「起きて、体痛めるよ」

「んー…」


起きる気配ゼロだな…。
仕方ないから伊野尾くんの体を抱えてベットまで運んだ。


そっとベットへと降ろすと、仰向けの伊野尾くんの体はシーツに沈む。


無防備だ。
そりゃ同じ男の前で警戒する意味なんてないのだろうけども…。


その唇をしばらく眺めていると、反射的に自分の体は本能のまま動いてしまったのだ。


伊野尾くんのそれに自分のを重ねると想像以上に柔らかくて、



でも、夢のようなこの瞬間から一気に現実へと引き戻されることになる。



顔を離すと、さっきまで閉じていた伊野尾くんの目が開いて、ぽかん…とした様子で俺を見ていたから。




やばい。





「ご、ごめん!今の忘れて!」



とりあえず頭を冷やそうと思って立ち上がった。
ずっと、手を出さずに、気持ちを押さえつけてそばにいたのに。


…壊れるのなんてほんの一瞬だ。



伊野尾くん、怒ってるよね。

このマンションからは俺が出ていこう。


2秒ほどで色んな感情が頭の中を駆け巡る。

とにかく早くこの場から去りたくて、扉の方に向かって歩こうとした。





「………え」




確かに、俺の足は扉の方に向かっていたはずなのに。


動きが止まってしまったのは、体を起こした伊野尾くんが俺の手首の辺りを握っていたから。



「い、伊野尾くん?」

「………」

「…怒ってる?」



そう聞いたものの、怒ってるようには見えなかった。
ただ、さっきと同じようにぽかんとした顔のまんま俺の手を掴んで、離してくれなかった。




「睫擇辰董帖




しばらくの沈黙のあと、伊野尾くんの唇がやっと声を発する。

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , たかいの   
作品ジャンル:恋愛
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shootingstarhap(プロフ) - supikaさん、読んでくださってありがとうございます…m(_ _)m自信がないので、もし空いてる時間があったら是非、感想くださいm(_ _)mよろしくお願いします(^^)頑張ります(^-^) (2020年6月21日 9時) (レス) id: 841a63da71 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - shootingstarhapさん» 最後まで読んでくださってありがとうございました!昇天しちゃいそうですね〜笑笑 お話書き始めたんですね!読ませていただきました(´˘`*)楽しみにしているので更新頑張って下さいね♪ (2020年6月21日 9時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 番外編読みました(^^)そうだったんですね…!このこと睫擇気鵑知ったら、昇天しち(いますかね?あー…教えてあげたいです(笑)ずっと書き手さんって凄いと思っていましたが、自分も書いてみて、改めて書き手さんって凄いって思いました!また楽しみにしています(^-^) (2020年6月21日 1時) (レス) id: 841a63da71 (このIDを非表示/違反報告)
supika(プロフ) - musicmans5962さん» そうなんですよ!笑 裏設定でずっと考えていたのですがなかなか出すタイミングがなく番外編にしてみました!睫擇気鵑瓩辰舛磴瓩辰舛禊遒屬任靴腓Δ 笑笑 読んでくださってありがとうございました! (2020年6月21日 0時) (レス) id: c2fc507797 (このIDを非表示/違反報告)
musicmans5962(プロフ) - きゃあ!もうそうなんですねいのさん。いのさんの方が先に睫擇気鵑卜に落ちてたんですね( ´ ▽ ` )きっとそのことを睫擇気鵑知ったらものすごい喜ぶんだろうなあ( ´∀`)番外編も読めて、めちゃくちゃ嬉しかったです!ありがとうございます。 (2020年6月20日 23時) (レス) id: 65437c10de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:supika | 作成日時:2020年5月11日 12時

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