悲壮な未来 (ページ26)

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時雨「師範…あの…」

『あぁ……。

時雨ちゃんはルナちゃんとマナちゃん守ってね！』

時雨「任務…行かなくても？」

『時雨ちゃんが仕事に真面目なのは知ってる。

けどね、ここには守らなければならない人がいるでしょう？

あの2人に任せて、今はここの人達を助けましょう？

あの鬼、話の聞く鬼っぽいから』

鬼の方を見れば話が終わるまでずっと待っている。

今思えばとても変わった鬼だと思う。

『さ、あの子達の所へ行っておいで。

そして、守ってちょうだい』

ふふふ

そう微笑んでお願いされれば無理だとは言えないだろう。

時雨「師範はずるいです」

『知ってる』

こんな甘ったるい空気は流石に耐えられないのか

？「そろそろいいかなー？

僕待ちきれないんだけど？」

『私をそんなに殺したいの？

ふふ。急かさなくても殺せるよ。

あなたにその“実力”があるなら…だけど』

次の瞬間、視界から消えた。

鬼も視界から消えた。

聞こえるのは刀が響く音。

駆け走る音。

何かにぶつかる音。

そして…

鬼の頭を踏みつける沙良の姿。