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目の前に広がるのは闇。そして私が探していた人
《「やぁ、初めまして。」》
私はそっと、なるべく刺激しないように声をかける。
「誰だ貴様!!俺は!
…あれ、ここは、、どこだ?
……そうか、お前か!お前が俺を!やめろ!死にたくない!!なんで俺なんだ!!
俺はただアイツらの言うことを聞けば俺の願いを叶えてくれるって……!!」
《「もーやだなー私は蒼い鳥。君のためにやってきた幸福を運ぶ鳥だよ?
しかもそんなのが目の前に現れるなんて現実じゃありえないでしょ?だからあなたを、夢を叶えましょう。
ね、夢ついでに教えてよその願いを。」》
彼は混乱しているようだ。だったら現実を見せないであげよう。夢のように落ち着いてふわふわと。
「は?何言ってんだお前。蒼い鳥じゃなくて、にんげ…
あれ?いや、俺何言ってんだ蒼い鳥の前で。
あぁ……そう、だよな。俺みたいな奴の目の前に蒼い鳥が来るわけねぇんだ。そりゃ夢か。」
うんうん、よかった!落ち着いてくれたみたい。
いやー、これでまだ混乱させたらもう一個魔法使わないといけなかったから助かる助かる。
「そうだな、俺の願いは大金だ。けど、今の俺には金なんて必要ねぇ。
……なぁ、蒼い鳥さんよ。俺に幸福を運んでくれるのなら最期に少しだけでもいいから妹と会わせてくれ……」
彼は悲しそうにまるで叶うことがないとわかってるかのように私に願った。
そしてこの魔法が感知した。この願いこそが本当の願い。私が叶えるべき願いだと。
嗚呼、ああ!初っ端からでかいのを引き当てた!ラッキーだ!
《「えぇ、えぇ!!いいでしょう、いいですとも!!
その願い待ってました!!会わせます、会います!」》
願いは聞き届けた。彼の蒼い鳥となりましょう。
私はフードを剥ぎ取りパチンッと指を鳴らして彼と目を合わせ、
夢から覚めた彼に取っておきの魔法を使う。
『
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作者名:暁 | 作成日時:2022年7月3日 3時