幸福 ページ10
-sideA-
ジョナサンさんの大きな背中に隠れながら言葉を待つ。
…怒られるだろうか。
見捨てられるだろうか。
嫌われていたらこの先どうすればいいのかな。
ぐるぐると頭の中がいっぱいになっていく。
そんなこと、あるはずが、ない。
ボスはそんなお方じゃない……はず、なのに。
どうにも、私の体は動かない。
ジョナ「さ、A おいで」
大丈夫、大丈夫。ボスはそんな酷いお方ではない。きっと、許してくださる。 大丈夫だから。
すっと大きく息を吸って前に出る。
『…ボス』
大きく息を吸ったつもりなのに、出てきた声は何とも弱々しくて思わず自分を責め立てる。
もっと…もっと大きな声出てたでしょ…。
何か、他にも言いたいことがあるじゃない…。
何とも言えない気持ちになり、思わず下へと視線を下げてしまう。
ちがうよ、前を向かなきゃ。ボスに謝るの。 もう一度、一緒にいたいって。それを伝えなきゃ、いけないのに…！！
そう思っても、私の体は石になったかのように動かない。嫌な汗が背中を伝う。
どうしよう
デ「会いたかった」
そんな一言と共に体が大きな何かに包まれた。
デ「会いたかった…A」
『ぁ…』
デ「お前を失って、声も笑顔も見れなくて、この世界でも喪失感が消えなかった。」
ボスの言葉で目頭が熱くなって、みっともなく涙がボロボロと出てくる。嬉しさと安心が混ざって、心の中がポカポカの温かさで満たされていく。
デ「A…？」
何も喋らない私に疑問を抱いたのか、ボスが顔を覗いてくる。直後、驚いたのか、大きく目を見開いて焦り始める。
デ「な、ど、どうした！体調が優れないのか！？」
慌てて抱きしめてくれていた体を離し、私から距離をとったボス。体に傷がないか、熱はないのかどうかをあわあわしながら計るボスに、感情が湧き上がってくる。
『ボス…ボスは私がお守り致します』
私の言葉に反応し、ボスは落ち着く。ちゃんと私の目を見てくれている。
そんなボスに、私の精一杯の本音を伝える。
『ですから…また一緒に過ごしてもよろしいでしょうか？』
デ「当たり前だ。私たちはこれからもずっと一緒だ。」
優しく微笑みながら、私の頭を撫でながら、ボスは私をまた認めてくださった。
それが何よりも嬉しくて、幸せで、また目頭が熱くなるのを感じた。
え？ジョナサン？
彼は紳士なので空気を読んでダニーと共にクールに去りましたよ。
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ぱみ(プロフ) - ありがとうございます…！！頑張っていきます！！ (12月22日 23時) (
レス) id: 987c51e0ad (このIDを非表示/違反報告)
兎(プロフ) - 応援してます！頑張ってください！！ (12月22日 22時) (レス) id: 0558b064c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱみ(プロフ) - わわ…こちらこそグラッツェです✨これから頑張ります！！ (12月22日 18時) (レス) id: 987c51e0ad (このIDを非表示/違反報告)
推しの命は私の命 - 荒木荘✨これからの展開が楽しみです！供給をグラッツェ！ (12月22日 17時) (レス) @page3 id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱみ | 作成日時：2023年12月22日 15時
